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「えっ、塾の先生…?私が?」
次の日のお昼、同じ学科で友達の麻衣に声をかけられた。
「どう?お願いできないかな?3週間だけ!」
どうやら、麻衣が教えに行っている塾で講師たちが長期研修に行ってしまうため一時的に人手不足が起きるらしく、その穴を埋めてくれないか、という旨の頼みらしい。チューター?とかいうやつかな。
「でも私、塾のバイト?とか未経験だよ?」
「全っ然大丈夫!主に小中学生と一緒に1対1でワークを進めたりするだけだから!バイト代もしっかり出るよ!ね?一生のお願い!」
その後も必死の説得が続き、麻衣には日頃からお世話になっているので、渋々承諾してしまった。
どうやらその塾は大学から歩いて15分ほどのビルの中に入っているらしい。夕方からの勤務だそうなので、時間帯的にも丁度良い。閉校するのは20時なのでそんなに激務でも無く、むしろ好都合でもあった。
「じゃあ、本当に急で申し訳ないんだけど、明々後日からお願いしてもいいかな?」
あ〜明々後日かあ。そういえばたくろうも、その日からバイトだって言ってたような、言ってなかったような。
「いいけど、それまで業務内容とか他にどういう感じの人がいるとか教えてね」
「もちろん!他の大学から来てる人もたくさんいるから友達増えるよ(笑)」
ふふ、と笑う麻衣を横目に、密かに胸を踊らせていた。
なんか、ちょっと楽しみになってきたかも。友達増えるといいなあ。
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作者名:凛 | 作成日時:2019年6月10日 23時