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「好きになるのに、順番とか関係ないじゃん。先に出会って、タイミングが合って、たまたま付き合って。
そりゃ運命的な恋をしちゃう人だっているわけだけどさ。誰がどの人を好きになるかなんて、偶然だらけなんだよ。
だから、その人に恋人がいようが関係ない。その人に振り向いてもらう努力をしたら、いつか好きになってくれる可能性だって大いにあると思う。
恋人のことをどれだけ好きかなんて、本人にしかわからないしね」
意外だった。
海人くんは、もっと、それこそ運命的な恋、必然を求める人だと思ってたから。
「まあ…自分に恋人がいて、他の誰かに自分のことを好きにならせようとすることは、いけないことだと思うけどね…うん。」
まるで自分に言い聞かせるかのように、何度も小さく頷いた海人くんは
一変して、もとの明るい笑顔に戻った。
「どう？俺の恋愛指南！」
『え？うん、まあ……ありがとう？』
「うわ、刺さってないなこれ！笑。要するに、Aちゃんはそのままその人を好きでいていいってこと！」
好きでいていい、のかな。わたし。
海人くんの言葉はいつも、真剣であっても重くはない。
なんというか、暗い気持ちにはならないから、すごく楽になる。
また彼に、笑顔をもらう。
「一途なAちゃん、俺は可愛いと思う！」
目の前にいる彼と笑い合ったとき、
唯一わたしを暗い気持ちにさせるチャイムがなった。
「……あ、部活終わりだ」
何度も、何度も聞いた、その言葉。
.
「……じゃ、俺彼女んとこ行くね」
『うん』
この世で一番聞きたくない言葉。
「また明日ねっ、あ…Aちゃん、手貸して」
言われるがまま手を出すと、海人くんは鞄からガサガサと出したそれを手首にひと吹きした。
「癒やし効果抜群！今日は俺の大好きな匂いだよ〜！」
じゃ、と扉で、いつものように振り返る海人くん。
すぐに走り去る後ろ姿。
ギュッと胸が締め付けられるのと同時に、ジワッと目頭が熱くなる。
消えないのは、
手首についた彼の香りと、
去り際に見せる彼の苦い表情だ。
fin.
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hinata(プロフ) - ゆかさん» いつも読んでいただきありがとうございます！！ずっと見てくださってるなんて…ほんと嬉しすぎます！(；；)そう言っていただけるならいくらでも書きますので！これからもぜひよろしくお願いしますm(_ _)m (2021年2月16日 23時) (
レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - 月さん» はじめまして！！読んでいただきありがとうございます(；；)リピ読み…！めちゃめちゃ嬉しいです！！！また気が向いたときにお読みいただければ幸いです…！コメントもありがとうございました！！ (2021年2月16日 23時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
ゆか(プロフ) - 更新嬉しいです！ずっとお気に入り作者登録しております。また新作書いてください！飛んできますので！笑 (2021年2月15日 0時) (レス) id: 3890b64e54 (このIDを非表示/違反報告)
月(プロフ) - hinataさんはじめまして。完結おめでとうございます！保健室とベッド好きすぎてリピ読みさせてもらってます！ (2021年2月14日 23時) (レス) id: 11039f4f3f (このIDを非表示/違反報告)
hinata(プロフ) - AAAさん» わああとっても嬉しいです(；；) ドキドキしながら投稿したのでそんなこと言っていただけるなんて、、 わたしも頭の中で続編考えてしまいました笑 これからもよろしくお願いします！m(_ _)m (2020年4月14日 19時) (レス) id: ef05115d0f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：hinata
| 作成日時：2019年8月18日 5時
