大切な人を見つけるお話【諸伏景光】

17話 ページ19

No,side

「すげ…めっちゃ綺麗じゃん」


萩原と松田は物置らしき場所に入った
物置と言っても無造作に物が置いてあるわけではなく、ダンボールが並べられ綺麗に整頓されている



「おい、あんまりいじるなって言われたばっかりだろ」



「いーのいーの、そんなことより陣平ちゃんも探して」



「何をだよ……って、あれ」



そう言って松田が指さした先には
裏返った写真立てがあった



松田はそれを手に取り、ホコリを払った
そして裏返した



「これ、月島ちゃんの写真じゃん…小学生くらいかな」



Aらしき女の子が満面の笑みでピースをしている写真
しかしそこには家族や友人が写っているわけではなかった



「1人しか写ってねーぞ」



「きっと小さいころの自分の可愛さを見てたんだよ」



「お前じゃないんだし、それはねぇだろ…」



呆れる松田に萩原は苦笑いで返す








「2人とも、ちょっと来てくれないかー？」



隣の部屋から諸伏の声が聞こえてきた
萩原はすぐさま駆けつけ、松田は写真を置いてゆっくりと諸伏のもとへ向かった

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