４７ 海中 樹side ページ49
樹side
「ばーや！ばーや！北斗にあげる『華鱗』できた？！」
俺は北の海の魔女である「ばーや」の元に来ていた。
頼んでいた『華鱗』を貰いに来ていたのだ。
あと３日で満月。
北斗を迎えに行く日。
北斗が自分の『華鱗』を見つけていれば必要ないけれど…どうしたかな。
「おや、樹かい？『華鱗』は出来上がったよ」
ばーやは一枚の鱗をそっと俺の目の前に出してくれた。
それは虹色に光っていて…不思議な色をしていた。
「北斗の尾の色、桃色にはできなかったけど、コレを付ければ北斗は海で生きていけるよ」
俺は虹色に輝く『華鱗』を手に取った。
これで北斗は…助かる！
海で生きていける！
「ばーや…ありがとう。なんて言っていいか分からない…本当にありがとう」
俺は涙が滲んできた。
「樹…本当にお前は姉妹思いだね…じゃあ、北斗の様子を見てみようかね…」
ばーやはまた大きな水晶を出してきて、北斗の姿を映し出してくれた。
「北斗は元気そうだよ。うーん…やっぱりまだ『華鱗』は見つからないようだね、必死に探してるみたいだけど…」
そっか…。
ならば、ばーやに作ってもらった『華鱗』は必要になるね。
間に合って良かった！
「北斗は、そばにいる人間にずいぶん大事にされてるようだね。この男、本当に北斗に惚れているみたいだよ…酷い目に遭わされてなくて良かったよ」
北斗は大事にされてる。
ホッとしたと同時に一つだけ気になった。
その人間…まさか、北斗を…北斗を…、
「ねぇ、ばーや…教えて。北斗は、まだ人間に食べられてない？…北斗の『純潔』はまだ守られている？」
北斗…それだけが心配だよ。
北斗がその人間に汚されてないか…。
「…うん、大丈夫だよ。北斗は綺麗なままだよ…安心しな！」
「良かった…」
ばーやの言葉に、ただただ安心した。
北斗、もう少しだけ待っててな。
きっと北斗は『華鱗』が無くて不安に思ってるはず。
大丈夫だからね。
北斗の新しい『華鱗』を持って迎えに行くから、みんなお前が海に帰って来るのを待ってるから…！
俺は、ばーやにお礼を言って急いで南の海に戻った。
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おゆまる(プロフ) - 名もないさん» 早速なおしました！教えて頂きありがとうございました！ (2021年9月18日 18時) (
レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
名もない - 36お城の「練習しようよ」が「練習ようよ」になってます！ (2021年9月18日 17時) (レス) id: 41a47282a9 (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - リおさん» コメントありがとうございます！めっちゃ面白いって言っていただけて嬉しいです(o^^o)他のお話も読んでいただいてるんですね、嬉しいです！更新は不定期になりますが頑張ります！ (2020年6月8日 9時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
リお(プロフ) - めっっっちゃおもしろいです（ ; ; ）更新頑張ってください…！おゆまるさんの作品全部大好きです…！！ (2020年6月3日 21時) (レス) id: 1a67c38f2a (このIDを非表示/違反報告)
おゆまる(プロフ) - 腐女子ちゃんさん» いつもコメントありがとうございます！ほくちゃん…初恋に戸惑ってます。すれ違いってツラいですが、ほくちゃんには最後は幸せになってもらう予定です！ 更新頑張ります(o^^o) (2020年5月31日 16時) (レス) id: fbd0396cf8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おゆまる
| 作成日時：2020年4月5日 23時
