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「秀太。」
秀「おう、」
ファンクラブイベント3日目の夜。
華やかだったらイベント中も、
こうして無事終わりを告げてから、
まるでそれが夢だったかのような静かさ。
イベント自体は3日間、
初めての試みも多かったイベントは、
明日が最終日。
イベント後話したように、
ホテルのコテージで秀太と2人きり。
秀太は、どちらかというとあまり言葉にする方じゃなくて、
直也くんや、だっちゃんみたいに
多くに意見することもなく、
いつも心のうちで思ってることが多くて、
否定することでもなく、
見守ってることが多い秀太だからこそ、
こうして2人で話すことは最近は珍しい。
そう、でもデビュー当時はよくあったこと。
いつの間にか、秀太は多く語らなくなってたから。
「飲んでる？」
秀「ちょっとな、お前頼む？」
「ううん、大丈夫。」
秀「そ。」
ハワイの空。
日本とは、また違う夜景に目を向けたまま、
秀太は特になにも言わなかった。
柵に手をかけて合わせた視線の先。
「なんかあったー？」
秀「オブラートってのはねぇんだ。」
「秀太相手には必要ないかなと思って。」
秀「人選ぶな。」
「ふは、まぁそうなんだけど。でも、秀太からなにもアクションなかったらもうちょっと探り探りだったけど。」
秀「なんだそれ。」
ふわりと笑う。
この笑顔も、いつからだろう。
昔は、それこそデビュー当時は、
私も、秀太ももうちょっとピリピリとしていたから。
こんな風に笑う秀太は、
あの頃はいなかった。
そんな秀太が、
文字通り、私も含めて大人になった秀太が、
あの頃のように言葉にしようとしてるのがわかる。
秀太と私の間に流れる
なにも音が成さない時間は、
これほどまでに苦痛にならないことはない。
私と秀太だからこそ。
秀「先って見えてる？」
「…そんなわけないじゃん。いつも無我夢中だよ。」
秀「お前のさ、ソロ決めた時ってどんな気持ちだったわけ。」
「んー、なんだろ。全部、全部ファンの子のことしかなかった、」
時間も、気持ちも、なにもかも
与えてくれる、使ってくれるファンの子のことが
第一だったから。
あの頃に告げた、
誰かの、笑顔の理由に私はなりたかったから。
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ちい - 更新きてくれてありがとうございます！！また読み返して最新話が更新されててとても嬉しくありがたいです！ (2020年6月16日 0時) (
レス) id: 41d72408da (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ちいさん» 遅くなりまして申し訳ありません、コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです＊まだ少し続くと思いますので、お付き合い頂けると嬉しいです！また覗きに来てやってくださいね！ (2020年5月25日 1時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - めちゃめちゃ最高です！！何ていうのだろう、、めちゃめちゃ文書が分かりやすいし胸キュンするし、3150で、4回読み直してます！更新楽しみにしてます！！ (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9cfad6f983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rio
| 作成日時：2019年9月14日 1時
