288 ( side Atae ) ページ13
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ファンクラブイベントのためにハワイに来た。
来る前はそんなこともなかったのに、
こっちに来てから、Aの元気がないのが目に見えてわかった。
具合が悪いわけでもなさそう、
でも、Aがこういう時は大体何か考えを詰めてしまってる時が多くて、
でも無理に聞き出そうとしても意地が出るだけなくらいもここ数年でわかってるし。
そんな時、ホテルに着いてから秀太から
外に出ようと誘いが来た。
英語しゃべれんだろ、とそんなこと言って誘ってくれた秀太だけど、
本当のところは、多分Aのことを気にしてくれてた秀太の優しさやと思う。
そんな秀太は、今俺の前を実彩子と歩いている、
俺の隣には、いつもよりぼやっとして、辺りを見渡しているAがいて。
元気ないやん、といえば
やっぱりAは、困ったような、ちょっとだけ、言いにくそうにもしながら言葉を並べた。
「真司郎が、海外を選んだんだなって思うとちょっともやっとしちゃってただけ。」
なんて、普段じゃ考えられない言葉を並べたA。
所詮、どこに向けたといえど、
ヤキモチには限りない言葉で。
與「そこにヤキモチやかれるとは思わんかった。」
「別にヤキモチじゃないです。」
與「なんで？そうやん。」
「違うの。…でも、真司郎が選んだって思うともやっとしただけ。」
與「……それってやきもち、」
「じゃない。」
與「なんなんもう、意味わからんわ、」
それでも、そうじゃないって言い張るから。
目線を合わせないAが、可愛さを上乗せする。
普段から、あまりそういう感情を表に出さないAだからこそ、
そこに向けてのヤキモチは、新鮮で。
與「可愛いやん。」
「…うるさいなぁ、」
與「うわ、可愛くない。」
「そもそもこういう時だけそうやっていうずるくない？」
與「そもそも、の話ちゃうやん。し、わりと最近は言うてる。」
「…言ってない。」
與「はぁ？言われたいんか。」
「ちが、そうじゃない、…」
ぶすっとした表情に変わるA、
さっきよりも柔らかくなった雰囲気に、少しだけ安心した。
明日から、Aが好きなファンの子達との時間やから。
きっと考えてるよりも周りのことなんて忘れて、
ファンの子との時間を、大切にできるはずやから。
「てかさ、真司郎は、」
やからもうちょっとだけ、Aが並べる言葉を
聞いてあげるのは、
好きだから故で。
→
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ちい - 更新きてくれてありがとうございます！！また読み返して最新話が更新されててとても嬉しくありがたいです！ (2020年6月16日 0時) (
レス) id: 41d72408da (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ちいさん» 遅くなりまして申し訳ありません、コメントありがとうございます。そう言って頂けて嬉しいです＊まだ少し続くと思いますので、お付き合い頂けると嬉しいです！また覗きに来てやってくださいね！ (2020年5月25日 1時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
ちい - めちゃめちゃ最高です！！何ていうのだろう、、めちゃめちゃ文書が分かりやすいし胸キュンするし、3150で、4回読み直してます！更新楽しみにしてます！！ (2020年5月21日 15時) (レス) id: 9cfad6f983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rio
| 作成日時：2019年9月14日 1時
