190 ( side Nishijima ) ページ6
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西「秀太、ちょっといい?」
秀「んー、なに。おはよ。」
西「おはよ。」
今日から富士急ライブのリハーサル、
一旦事務所にメンバー、一部スタッフが集合してから富士急の方に向かうことになっていた。
メンバーは一応誰1人遅刻することなく、
控え室に集まって、あとは会場に向かうだけ、
その中、俺は秀太を呼んだ。
携帯ゲームに勤しんでた秀太は、
若干微妙な反応をしたが、小言にこぼさずに
ついてきてくれるのは、秀太の優しい性格もある。
言うのは恥ずかしいから言わないけど。
秀「なにどーしたよ。」
西「元彼にあった。あいつの。」
秀「…は?いつ。」
西「つい最近、Aには言ってねーけど。」
秀「言ってねぇって、どういうこと。」
西「うちの前であったの、俺とあいつんちの。エントランス前にいた、流石に俺も向こうも顔知ってたから、」
秀「話しかけたのかよ、」
西「…うん、」
話が進むにつれて、秀太の表情が
みるみるうちに変わっていく。
秀太は、他のメンバーよりも
Aのことを知ってるから、
その表情の向こう側に思ってることもわかる。
秀「お前顔割れてんだろ、なにしてんだよ。」
西「ごめん、自分でも後から冷静に考えたらダメだったなって思うんだけど、でも、どうしてもあいつが、…Aのこと思うと、どうしても、」
秀「だからってダメだろ、」
西「秀太、事務所前であったんだろ、元彼、」
秀「は、」
西「Aから聞いた、というか吐かせたんだけど。」
秀「…聞いたんならいいけど、まぁな。と言っても俺は顔知らないからたしかじゃねぇけど、多分。…なぁ、結構、あいつつけられてたりすんじゃねぇの。」
仕事場も割れてて、引っ越した先の自宅もばれている、
となると、俺と、Aの関係にも気付き始めるのもそう遠くはない。
だから、こうして、秀太に、
本当は、メンバーにも、もちろんAの仕事仲間である、
俺たちを支えてくれてあるスタッフにも迷惑なんかかけたくないけど、
事情をある程度知ってる秀太は別になる。
西「秀太には申し訳ないけど、…俺がずっとそばに居られるわけじゃないから、もし、またなんかあったら、あいつになに言われてもいいから、俺に報告して、頼む。」
秀「…わかったけど、逆も約束してくれんならいいよ。」
西「え、」
秀「あいつもだけど、俺にとってはお前も大切だから。」
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ゆう - すごく良かったです! (2020年2月4日 12時) (レス) id: 740b20218b (このIDを非表示/違反報告)
くま - 次が気になる〜!! (2019年9月3日 23時) (レス) id: dcfe0f3089 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2019年5月21日 2時