p e r f e c t _ 5 (ページ12)

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「秀太くん、」

秀「あ、A…、わるい、真司郎のマネージャー連れてこれる？」

「わかりました。その、」

秀「悪い、俺もわからない、とりあえず把握しなきゃならないことあるから…先に真司郎、」

「…連れてきます、ちょっと待っててください、」

千「秀太、」

すれ違うように千晃ちゃんが、
秀太くんに言われたようにタオルと水を持ってきて、
私はそれを横目に與くんのマネージャーを呼びに行った。

まだ何が起きたか、現状が把握できないまま。

＊＊＊

「…トロッコ、から、…おちた、」

『うん、今理央ちゃんと日高さんは病院にいる。日高さんのほうは意識はあるらしくて、理央ちゃんは意識なかったんだけど、今は大丈夫みたい、怪我の様子も確認してる最中。』

「明日の、ライブは、」

『それも今確認中。他のメンバーはホテル待機になってる、一応やる流れで機材とかはそのまま確認して、衣装も配置につけておいた。』

「そうですか、」

あの悲鳴は、
トロッコから落ちた日高さんと、理央さんを見た
実彩子の悲鳴だったのは間違いなかった、

話によると、理央さんがトロッコから落ちそうになったのを日高さんが庇って
そのまま二人で落ちてしまったらしい。

原因は、トロッコの止まる停止位置の誤作動。

それでも、私は一つ引っかかることがあった。

「理央さん、裾長いの気にしてて、」

『うん、』

「私が、ちゃんと言えばよかったんです、…長くしてたからもっと早くに確認していれば、」

『Aちゃんのせいじゃない、確認してみないとわからないことはある、裾丈でこうなったとは思えないよ、』

「でも、」

『落ち着きなさい、今は衣装のデザイン変更が出てる、今から、間に合わせないといけないの。』

「……、」

『怪我の現状で、きっとスカートと、あと日高さんのほうのグローブが必要になる、』

「…、わたし、戻って行ってきます。わたしに行かせてください、」

そういうと思った、と先輩の優しい顔。

まだ、二人の怪我の具合もわからない、
けれど、もし、ちゃんと二人が戻ってきた時に、
改めて、万全な状態で、衣装も大丈夫にしておかないといけない。

だから、

「行ってきます。」

事務所に戻って、候補に上がってた衣装を取りに行く。

無事を、願って、わたしは渡された鍵を持って
控え室のドアを抜けた。

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