252 ( side Atae. ) ページ25
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部屋から出てきた俺の顔を見て、
直也くんと、直也くんに詰め寄っていた実彩子の顔がこっちを向く。
驚いたような顔をしている直也くんは、
実彩子の腕を掴んで、大丈夫だから。と
ひとつ言葉を返した。
秀「おかえり。」
浦「…秀太もいたの、ただいま。」
俺の後を続いて部屋から出てきた秀太は、
直也くんに声を掛けた、
少し安堵したような声、
さっきとは違う優しい声やった。
秀「…どう?」
浦「大丈夫、時期に戻ってくるから。」
宇「時期って?」
浦「日高のほうが外傷があって、病院出るまで手こずってたんだけど、さっきここに戻る最中に
2人とも病院出たって連絡あったから、」
秀「じゃあ、もうちょいしたら戻ってくんだな。」
浦「うん。俺となかちゃんら、こっちにいる人に先に報告するため戻ってきただけ。日高とAは、キムラくんが乗せてくるから大丈夫。」
宇「そっ、か…よかったぁ、」
だから大丈夫って言ったろ。と
安堵して力が抜けたように、座り込む実彩子を
直也くんが支えてる。
よかった、って言うべきなんやろうけど、
心から良かったと思えないのが、
なんだかモヤモヤが残る俺の心の中。
早く会いたい、ほんまに大丈夫なん、
掛けたい言葉はたくさんある。
なのにそこに本人はいなくて、
秀太がさっき言っていた、
あまりにも無力すぎる自分に、
( 嫌んなる、なんでなんやろ。)
浦「Aと日高がが戻ってきたらもう一回集合して、って言いたかったんだけだ、時間も時間だし
明日早めに集合することになったから。」
秀「色々あったし、疲れ切ってんだろみんな。」
浦「うん、千晃とにっしーにはこれから俺が伝えに行くから、秀太たちはもう休んで。真司郎よろしくね、」
秀「ん。了解、ありがと。」
Aと同じ部屋の実彩子を支えながら、
ここにいない千晃と、にっしーの元に向かう
直也くんたちの背中を眺めて、
ふと、蘇る数時間前の記憶。
あの時、俺があそこにいたら、
日高じゃなくて、
俺だったらどうなってたんやろ、
秀「真司郎、戻るぞ。」
與「…ごめん、」
秀「ん?」
與「俺やっぱAに会いたい、」
秀「…だと思った。」
與「え、」
秀「直也くん、最後真司郎に、よろしくって言ったろ。多分あれ、俺に向けてじゃなくて、」
秀「 真司郎、Aのこと、よろしくねって
言ったんじゃねーの? 」
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ゆう - 読んでてメンバーがこんな事言いそうとか共感して時間忘れて読んじゃいました! これからも頑張って下さい! (2020年1月19日 22時) (レス) id: 740b20218b (このIDを非表示/違反報告)
ささみ - 更新お待ちしておりましたよ!気軽に描いてくださいね (2019年6月2日 22時) (レス) id: 45f78a918e (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - ななさん» ありがとうございます(*´∀`)今後もよろしくお願いします! (2019年5月8日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - EYさん» いつもありがとうございます(`▽´)これからもよろしくお願いしますっ* (2019年5月8日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
rio(プロフ) - まやさん» コメントありがとうございます(*´∀`)更新ゆっくりで申し訳ないです、これからもよろしくお願いします! (2019年5月8日 23時) (レス) id: 8574c01615 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:rio | 作成日時:2019年2月18日 19時