十二 ページ13
夏が来た。
あの茹だる暑さの夏が。
景色が溶け出す暑さの夏が。
…夏は、なんとなくきらい。
けれど別に、夏そのものは嫌いじゃない。花火もある、緑もある、それでかき氷が美味しい。蚊がいることを除けば、夏は娯楽がいっぱいで、楽しむ要素がたくさんだ。
だから季節の中では、結構好きな方に入る。
ただ一つだけ、私は気に食わないことがある。
学校の皆が涼しそうな夏用の半袖ブラウスを着ている中で、私だけが長袖を着ていることだ。それなら、半袖ブラウス着れば良いのでは?と思う方がいるかもしれないが、包帯だらけの体を堂々と晒す勇気がない。
そういう意味で行くと、太宰さんが少し羨ましい。…どうしてあんなに平気で居られるんだろうか。
でも隠したところで、私が包帯まみれである事実は、学年全員が知っている。体育で着替えをする時にどうせ見られているから。
だから私の気持ちの問題だ。なんとなく見られるのが嫌だから、という理由で中途半端に隠している。
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蓮ノ花 - 江羅古九さん、感想ありがとうございます!^_^はい、絵は自分で描きました!女の子の描き方ーみたいな本読みまくって描いた成果が出てたら良いんですけど笑笑 (2019年5月4日 21時) (レス) id: d96b011022 (このIDを非表示/違反報告)
江羅古九 - 文章の感じもそうですけど、絵が凄く上手いですね!!ご自分で書かれているんですか!? (2019年5月4日 21時) (レス) id: 651ad92b57 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:蓮ノ花 | 作成日時:2019年4月14日 2時