僕がするべきこと【消えた占ツクの伝説作者｡番外編】

4.練習(今日8月16日はレイの誕生日！) ページ5

早速練習が始まった。

私は速水とバトンパスの確認をするのだが、なかなかうまくいかない。


｢ごめん、僕走るの遅いんだ……それにしても水沢さんはとても速いんだね｣

｢え？私は50メートル走は8秒ジャストだけど……｣

速水は目を丸くした。


｢小５にしては速いよ！｣

｢ふーん……じゃあタイミングを調節しましょう｣


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放課後、私は彼の希望でまた練習をするはめになってしまった。


｢ねえ、この学校ってどんな感じ？｣

休憩中に私は訊く。


｢うーん、皆元気すぎるよね……｣


｢小学生だから当たり前じゃない｣


｢いや、僕は体も弱いし､小さいし……いつも女の子みたいと言われるからさ｣


｢でしょうね｣

即答した私。


｢それはひどいよ……というか、もう帰る？｣


｢そうね。けっこう上手くなっていたから、また練習しようか｣


思わず言ってしまった｡なんでだろう……

速水は相変わらず優しげな笑顔を保ち、付き合ってくれてありがとうと言って、また口を開けた｡


｢水沢さんのこと、名前で呼んで良い？｣


｢え？別に……｣


彼の顔は､ぱあっと明るくなった。


｢じゃあ僕は薫でいいよ！｣


｢そう｣


男子だからまだ良いけど……あまり仲良くしたくないのになあ。後で困るのに。その後私達は帰途に着いた。

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