陽だまりのほうへ(S.moriyama) ページ8
『おつかれしたー』
今日も無事に劇場出番が終わり、腹減ったなぁとぼんやり考えながら、いつものようにコンビニに立ち寄る。
タバコはまだあるし、メシと酒…あ、そういえば今日A来てるんやったわ。「夕飯作って待ってる」ってLINE見たし、酒だけでええか。
結局、
ハイボールと缶チューハイ２本ずつ。それからチョコレートがメインの新作スイーツを２つ買ってコンビニを出た。
何作ってくれたんやろ。寒いし、鍋とかやったら最高やなぁ。まぁあいつが作ってくれるもんは全部美味いし、なんだってええねんけど。
想像するだけで心を温かくさせてくれるAは、俺にとって大切な存在なんやと改めて実感する。
あっという間に家に着き、
鍵を開けて『ただいまー』と一声掛ければ
「あ、おかえりー」と当たり前のように遠くからAの返事がかえってきた。
なんか、夫婦みたいなやり取りでええな。
とニヤついたのも束の間。
(あはっはぁあぁっ…)
え？なんか、聞き覚えのある音する。
音っていうか…声やな。某犬のキャラクターみたいな、、
…まさか
じんわりとヤな予感がしてリビングのドアを開けると
ｶﾞﾁｬｯ
(見取り図〜！！！！)
無情にも、テーブルの上で叫ばされるモザイク処理された俺と横で爆笑するリリーの姿が42インチTVの大画面に映し出されていた。
ついでに、ラグの上で体育座りして鑑賞してるAの背中も視界に入る。こいつめちゃめちゃ笑てるやん。
ほんま、あの胸の温かさ返して欲しい。
Aと食べたくて買ってきたチョコレートのスイーツ全部俺が食うたろかな。
『なにしてんねん』
「え？」
『彼氏の恥ずかしい姿を大画面に晒すな！』
「え〜、ダメだった？」
『いや別にYouTube見てくれるのは嬉しいねんけど、よりによってアエギ声の回見るん？』
「だってめっちゃ面白いんだもん。あ、このあとバーチャルデート見るから」
『むっちゃピンポイントで見て欲しくないやつ選ぶやん。ほんま勘弁して…』
「うそうそ。お腹すいたでしょ？ご飯にしよ」
よいしょと立ち上がってTVを消したAは、ニッコリ微笑み腕を伸ばして俺の長髪をわしゃわしゃっと撫でて「手洗ってきて〜」と言い残しキッチンへ向かった。
俺のこと小さい子供かなんか思ってるんかな。
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musubi.(プロフ) - ユキさん» 貴重なご意見ありがとうございます！作者としましては櫻井さんもまた中々に捗りがちなので、移転先でもちょこちょこ作品を投稿したいと考えてます^_^ (2021年9月10日 20時) (
レス) id: 2c2c22a77b (このIDを非表示/違反報告)
ユキ - こんにちは。どのお話も素敵で大好きですが、櫻井さんのお話が本人のイメージにぴったりでした。更新楽しみにしています。 (2021年9月9日 20時) (レス) id: 03f475eb75 (このIDを非表示/違反報告)
musubi.(プロフ) - na__175さん» まさか感想をいただけるとは…！この度はコメントいただきありがとうございます！今後も、リアルでキュンとする作品をお届けできればと思っております^_^ (2021年9月5日 22時) (レス) id: 2c2c22a77b (このIDを非表示/違反報告)
na__175(プロフ) - 野田さんの作品、セリフの感じが本人ぽくてキュンときました、、、、また楽しみにしています！ (2021年9月5日 20時) (レス) id: 24730842e2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：musubi. | 作成日時：2021年1月12日 23時
