本当の仲間は知っている

暇な時間 ページ36

あれから、忍から電話で後日の集合場所や内容を教えてもらった。



私を心配してくれていて、凄く嬉しかったの。


でもね、心のモヤモヤは決して消えなかったんだ。






私は……誰なんだろう。




ボーッとしながら天井を見上げる。



暇で何もすることがない。

勉強もする気分じゃないし。



何をしようか考えていると、ハッとペンダントの存在を思い出した。



確か引き出しの中に？


引き出しを開けると、そこにはペンダントの写真を入れるケース、チェーン、そして小さな宝石があった。



この宝石はダイヤモンド。


砂原がこっそりくれたんだ。

暇な時に作ってみろって。



簡単に作れるペンダントセットらしい。





今思えば、こんなに小さなダイヤモンドでも相当な値段だよね……。


もう、砂原は甘やかしすぎだよ。




そう思いつつも、少し嬉しかった。

自分にそれほどの価値があるように思えて。





私は時間を忘れて、ペンダントを作った。


本当に簡単に作れたんだけど、ダイヤモンドの配置や他の装飾とかに凝っちゃって、凄く時間がかかったんだ。





でも……良い時間を過ごせた気がする。

気を紛らわせたかも。




私は完成したペンダントを持ち、少し遠くから見つめた。


部屋の電気の光でダイヤモンドが綺麗に反射する。




うふっ、思ったよりいい感じ。




私はペンダントを開き、少し考えた。



なんの写真を入れようかな？

やっぱり作った代わりには写真を入れたいと思うの。




私は棚からアルバムを引っ張り出す。


さーてと、写真選びだ！

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