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「あれ？Aちゃん控え室に行かなくて大丈夫なの〜？」
「うん、この試合が終わったら直接向かうよ」
本来なら第3試合に出場するAは、控え室にて精神統一するのが普通かもしれないが、準決勝で当たる確率が高い轟の試合は見ておきたかった。
それに、対塩崎の戦い方については既に決めてある。今更悩む必要もない。
少しして始まった第2試合。
これはあっという間に終わってしまった。
スタートと同時の不意打ちで瀬呂がテープで拘束して場外を狙った。
しかし瀬呂の攻撃を上からねじ伏せるほどの、スタジアムの天井すらゆうに越える大氷壁を轟が出した。
勿論こんなことをされた瀬呂は動けるはずもなく、そのまま轟が2回戦進出を決めた。
……いや、ヤバいな。もしこれをAの時にも出されたらどう対応する？
思わぬ課題に頭を抱えそうになったが、次はAの試合。頭を切り替えてステージに向かった。
『ステージを渇かして次の対決！！』
『B組からの刺客！キレイなアレにはトゲがある！？塩崎茨！
対
実力は未知数！ミステリアスクイーン！！吉澤A！』
「申し立て失礼いたします。刺客とはどういうことでしょう、私はただ勝利を目指しここまで来ただけであり……」
『ごっごめん！』
……どうやら、塩崎はかなりの真面目さんらしい。それならAも申し立てすれば良かったが、刺客よりはマシか……と考えて、顔を塩崎の方に向ける。
恐らく、塩崎はB組の中でもかなりの実力者、でも勝てない訳では無い。
弱点は、既にわかっているのだから。
『スタート！！！』
焦ったようなプレゼントマイクの声で試合が始まった。
先手必勝とばかりに塩崎の髪の毛が伸びてきて、Aの体を拘束した。
うん、やはりこの髪の毛……植物のようだ。
『おおっと！スタートと同時に塩崎が吉澤を拘束したぁーーーー！！！！
吉澤、手も足も出ないか？！』
『塩崎茨、個性『ツル』！
ツルの髪は伸縮自在で切り離すことも可能、切り離してもコントロール出来る優れもの！水と日光をしっかり摂っていればすぐに生えるぞ！』
「やっぱり……その髪の毛、すぐに生えるんだ」
「？それがなにか」
「なら、燃やしても大丈夫だよね」
素早くAが個性を発動する。
ステージから大きくはみ出た炎が塩崎のツルを襲い、一瞬で髪の毛が燃えて消える。
拘束が取れたAはそのまま地面に着地した。
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さくらもち(プロフ) - 夢桜さん» 感想ありがとうございます。体育祭での準決勝は、何度も頭の中でシュミレーションしながら文を考えたので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！お気に入りもありがとうございます！ (2020年10月19日 12時) (
レス) id: ab0ed3cc07 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - ご感想失礼します。吉澤ちゃんが轟戦でWonderlandと叫んだ瞬間と、その個性の威力にとても驚きました！！戦闘シーンも分かりやすくそんな模写が頭を過ぎって凄い凄いと語彙力が飛んでしまいました……！お気に入り失礼します。これからも無理せず頑張ってください！！ (2020年10月18日 10時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月14日 7時
