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朝ごはんを食べたところで、本来なら今日は体を動かしつつもゴロゴロ……という、矛盾した予定を立てていた。
だけど、気が変わってAは出かける準備をしていた。
「おや、Aちゃんどこか行くのかい？」
「うん、お父さんに会いに行こうと思って」
「！……そうかい、それは喜ぶだろうねぇ」
そういうおばあちゃんは嬉しそうにしながらも、どこか寂しそうにも見えた。
気にし過ぎかな？と思いつつも帽子に眼鏡を掛けて家を出る。昨日派手に全国デビューしてしまったのだ、顔は知られてしまっているだろう。
案の定というか、Aを前から知っていたご近所さんには毎回声をかけられたので、予想よりも大幅なタイムロスをしたが、無事にAはよく行く花屋さんにたどり着いた。
「こんにちは」
「いらっしゃいませー……あら！Aちゃん！昨日テレビ見たわよ〜！凄かったね！」
「ありがとうございます」
「昔はあんなに小さかったのに、いつの間にこんなに立派になって……進さん、喜ぶだろうねぇ」
「……はい、そうだといいのですけどね」
「絶対喜ぶわよ！おばちゃんが太鼓判を押すわ！」
「ありがとうございます」
「あ、そうそう。Aちゃん、ヒーロー名はまだ決まってないわよね？もし決まったらサイン書いてもらいたいから、お願いしてもいいかしら？」
「！はい、もちろんです」
「ありがとね」
話しながらもテキパキと花束をまとめてくれるおばさん。お花に関してはおばさんの右に出る者はいないとAは思っているので、一種類だけ入れて欲しい花を伝えた後はおまかせしていた。
それにしても、ヒーロー名か……
Aにとってはまだまだ先だと思っていたのだけど、体育祭にヒーローの卵として出演……
今のうちから考えておいてもいいのかもしれない。
「はいよ！季節じゃないけど、いつも通り山茶花は入れておいたからね」
「ありがとうございます」
綺麗に包装された花束を持って、Aは店を出た。
近所から離れたからか、今度は声をかけられることは無いが、たまに自分の話をしているのが聞こえるとドキリとしたが、特にバレることなくAは目的地にたどり着いた。
「……………久しぶりだね、お父さん」
Aが話しかけた先には、『吉澤家』の文字が掘られた墓石があった。
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さくらもち(プロフ) - 夢桜さん» 感想ありがとうございます。体育祭での準決勝は、何度も頭の中でシュミレーションしながら文を考えたので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！お気に入りもありがとうございます！ (2020年10月19日 12時) (
レス) id: ab0ed3cc07 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - ご感想失礼します。吉澤ちゃんが轟戦でWonderlandと叫んだ瞬間と、その個性の威力にとても驚きました！！戦闘シーンも分かりやすくそんな模写が頭を過ぎって凄い凄いと語彙力が飛んでしまいました……！お気に入り失礼します。これからも無理せず頑張ってください！！ (2020年10月18日 10時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月14日 7時
