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『氷結が、消えたァ！！！』
轟の攻撃がAによって跡形もなく消されたことにより、会場の熱はこの展開に一気に盛り上がる。
だけど、本番はここからだ。
ついでに、Aはただ攻撃を消したのではない。
『攻撃を受けた後に、消したのだ』
なので今Aの体は全身が痛みでおかしくなりそうだ。でも、それをやる価値はあると判断したので攻撃を受けたのだ。
Aが左手を大きく構えたを見て、轟も左手に炎を灯した。
そして、Aの手からは"先程の倍"の大氷結が繰り出される。
【カウンター】
母親はこの技をこう呼んでいた。
効果は、直前に受けた攻撃のダメージを倍にして返す。
相手の攻撃に耐えることが前提条件となる、諸刃の剣だ。
轟の攻撃に押しつぶされながらも気絶せずに耐えたAは、この技の使用に成功させた。
先程の轟の氷結の倍はある氷結。
それに対抗するように轟も炎をできる限りの力で放つ。
とはいえ唐突なのもあり、炎の大きさは氷結には及ばない。
さあどうなるかと会場中が息を飲み、そして……
────ステージが爆発した。
相澤先生からは『原理的にいえば2回戦の緑谷と轟での対戦の爆発と同じだな』と冷静な解説が入る。
2回戦の爆発よりも威力は小規模なものだが、ステージは砂埃と水蒸気で見えなくなる。
『轟の炎熱と吉澤の氷結がぶつかり合う！！勝敗はどうなったんだ……！！！』
蒸気がゆっくりと晴れていく。
いつの間にかAの必殺技『Welcome to my Wonderland！』の効果も消え、現実世界に戻ってきたような感覚だ。
豪華なスタジアムに、彩られた薔薇の花畑もすっかりと無くなっている。
そして──────体操服のAが、スタジアムの壁を背にしていた。
「吉澤さん、場外！轟くん、4回戦進出！！！」
この結果に観客席の歓声はより高まる。
相澤先生の『最後は体幹の差で決まったな』という声に、轟はあの爆発を耐えたことを知る。
いや、化け物かよ……
あーあ、負けたか……悔しいな。
Aの心とは反対に、空は雲一つなく冴え渡っていた。
◇◆◇◆
戦闘シーンは特に難産でした……
おかしい所がところどころあるかもしれませんが、薄目で見ていただけますようお願いします。
なお、Aの攻撃していた技は1部ポ/ケ/モ/ンを参考にしています。
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さくらもち(プロフ) - 夢桜さん» 感想ありがとうございます。体育祭での準決勝は、何度も頭の中でシュミレーションしながら文を考えたので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！お気に入りもありがとうございます！ (2020年10月19日 12時) (
レス) id: ab0ed3cc07 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - ご感想失礼します。吉澤ちゃんが轟戦でWonderlandと叫んだ瞬間と、その個性の威力にとても驚きました！！戦闘シーンも分かりやすくそんな模写が頭を過ぎって凄い凄いと語彙力が飛んでしまいました……！お気に入り失礼します。これからも無理せず頑張ってください！！ (2020年10月18日 10時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月14日 7時
