７４Another side ページ28
side：Izuku Midoriya
「なにこれ、眩しい……！」
「吉澤、一体何を！？」
吉澤さんが叫んだと同時に、轟くんの氷結が砕けて空中に飛んできて、それが何故か光り輝いた。
とっておきを披露するって彼女が言ってたから、ステージの方を見たいのに…！眩しくて見えない…！
思わず目をつぶってしまったが、それでも早く試合を見たい気持ちが自分自身を焦らせる。
ようやく大丈夫そうだと思ってすぐに目を開けたが、目に飛び込んできたその光景に思わず息が止まりそうになった。
『なっ、なんだこれはぁーーー！！！空から薔薇の花びらと、トランプが降ってくるぞ？！
って、スタジアムもなんか大分おしゃれに変わってるんですけどぉ？！いつのまにそんな薔薇でおしゃれに飾られてしまったのかぁーーー！！！
というか、いつの間に夜に変わったのか？！空が暗い！！！何が起こってるんだーーー！！！』
まず目に入ったのは、空から落ちてくる薔薇の花びらとトランプ。唖然と見つめれば『ダイヤの4』のトランプが僕の手元に落ちてきた。どうやら触っても問題がないみたいで、まるで本物のトランプのようだ。
それに、目の前の手すりが白にゴールドで装飾がされていて、どこかのお城のような手すりに変わっていた。
「デクくん！椅子も！！！」と慌てる麗日さんの声に慌てて椅子を見れば、椅子も白とゴールドの豪華なベンチに変わっていた。
プレゼントマイクの実況で空を見上げれば、あんなに晴れていた水色の空が、夕暮れのもうすぐで太陽が沈みそうな、紺色とオレンジの空へと変化していた。
極めつけは、ステージ。
ステージ以外のスタジアムの地面を赤と白の薔薇が綺麗に並んでいる。まるで薔薇の花畑だ。そのあまりの多さにどこからか「多すぎだろ……」と声が聞こえてきた。
「凄い……！これが……！」
「緑谷くん？」
「これが！！！吉澤さんの『とっておき』！！！！！」
「「「とっておきぃ？！？！」」」
「おい緑谷！どういうことだ！」
「この試合が始まる前、吉澤さんが『プロヒーローへのアピールのためのとっておき』をこの試合で出すって聞いてたんだ！きっとこれがそうだよ！」
「嘘だろ…だって吉澤の個性、対戦相手にしか見えなかったじゃんか……」
「これが、吉澤さんの本気ということですか……」
「ということは、これ、観客全員に見えてるってことだよな」
「凄い……！凄いよAちゃん！」
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さくらもち(プロフ) - 夢桜さん» 感想ありがとうございます。体育祭での準決勝は、何度も頭の中でシュミレーションしながら文を考えたので、そう言っていただけて本当に嬉しいです！お気に入りもありがとうございます！ (2020年10月19日 12時) (
レス) id: ab0ed3cc07 (このIDを非表示/違反報告)
夢桜(プロフ) - ご感想失礼します。吉澤ちゃんが轟戦でWonderlandと叫んだ瞬間と、その個性の威力にとても驚きました！！戦闘シーンも分かりやすくそんな模写が頭を過ぎって凄い凄いと語彙力が飛んでしまいました……！お気に入り失礼します。これからも無理せず頑張ってください！！ (2020年10月18日 10時) (レス) id: 505f8e7c76 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：さくらもち | 作成日時：2020年10月14日 7時
