第二十二話 紅茶の香りがトラウマになりそうだ ページ24
さて、この私はいま一応ティーパーティーという名のイベントに参加している筈なのだが。
私の想像とは裏腹に、茶会とはなんとも重苦しい空気だ。
まるで息が詰まりそうだ。
ルークが淹れてくれたお茶もどうも飲む気にはなれないし、目の前に並ぶ色とりどりのマカロンも、どこか不味そうに見える。
「会話が弾まないようだね」
呑気にそう言うルークに当り前だ、とでも返してやりたい。
「まあ、僕は君に前から興味があったんだ」
『へぇ、光栄すぎて吐きそうだよ』
そんな下らない悪態をついてみたが、無論ルークにそんなもので傷つくようなメンタルは持ち合わせていない。
ヴィルとエペルは二人お茶を啜った。
「君は、トリックスターの事をいじめているそうじゃないか。それはどうして？」
トリックスター、ユウに付けられたあだ名である。
そんなの、質問する意味なんてないのに。
どうせ否定したところで信じてくれない。
だからみんなの期待道理の返答をしてやった。
『楽しいからだよ』
嘘でも本当でもない言葉を投げる。
「本当に最低な奴ね…」
ヴィルとエペルは顔をしかめる。
しかしルークは表情も崩さず、私の目をじっと見つめて言った。
「本当に？」
私は一瞬目を見開いたが、すぐにいつものしたり顔を作り言った。
『さぁ？どうだろうね？』
その返答を聞いたルークはぱっと顔を輝かせて嬉しそうに言った。
「君は本当に見ていて飽きないよ！その性格もまた美しい！」
『君の“美しい”はマニアック過ぎて付いていけないよ』
ため息を吐きながら私はティーカップを手に取った。
第二十三話 価値観の違いってのは非常に面倒だ→←第二十一話 お断りしたかったです
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Yukimi(プロフ) - 優ちゃんも夢主ちゃんも夜森さんが考えなければ産まれなかった存在だから、操られてたんじゃなくて、夜森さんが考えた夢主ちゃんが本当の夢主ちゃんたちなのかなって。ごめんなさい、なんか意味分からんくなりましたね、3つめのコメント失礼しました (2月29日 4時) (
レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 優ちゃん、辛いなあ。性格って環境で変わっちゃいますよね。愛されたいよね、いじめられっ子なんて尚更、何処かで優ちゃん幸せになって.... (2月29日 4時) (レス) id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
Yukimi(プロフ) - 何もかもが好きすぎた作品でした。最後に色々と考えさせられてもう、ほんと、好きです。小説の良さを言いたいけど語彙力が無くて言えない私を殴りたい。自分忘れっぽいののか面白い小説読んでも忘れちゃうタイプなんです、この小説だけは忘れたくない... (2月29日 3時) (レス) @page47 id: 19b20bd6d2 (このIDを非表示/違反報告)
猫狗 - ずっと読みながらにやにやしてしまう僕はどれだけ性格悪いのだろう...((もう、言葉が出ないくらいしっくりきました…！くひひって笑い方いいな...((( (2023年3月7日 18時) (レス) @page49 id: a2b9d0ac16 (このIDを非表示/違反報告)
柚葉(プロフ) - こうゆうのが読みたかったんですこういうのが！！！！！！！！！ (2023年2月22日 2時) (レス) @page47 id: 447cc165c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：夜守 | 作成日時：2020年8月6日 18時
