煌めく君に恋をした

縛られた過去 ページ21

ノアside
ノア「全て食べたら風呂にしよう。此処に来る途中でお前の服を買っては来たが……」

フォークを机の上に置いて俺の方を見る。

『お風呂……一緒？』

ノア「一緒に入りたいのか？」

『………』ｺｸﾝｯ

少しくらい顔をして俯いてしまった。

ノア「…………………食事はもういいのか？」

『…………！うん』

笑顔で頷くAの頭を撫で、一緒に風呂へ向かった。

ノア「家では1人で入っているのか？」

『アビーちゃんが入れてくれる』

ノア「アビーちゃん？」

どうやらAの家にはアビゲイルという名のメイドがいるらしい。

自分に色々良くしてくれているらしく懐いているようだ。

あのメイドはアビゲイルと言うのか。

ノア「そのメイドにはドイツに行く事をしっかり説明したか？」

家に行って話そうと思っていたが本人はそれが嫌らしく自分で許可を取りに行った。

『アビーちゃん良いよって言ってくれたの。けどアビーちゃんが母さんと父さんに怒られたらどうしよう』

止まったはずの涙がまた溢れ出す。








アビゲイル「お願いします。どうか若様を救ってあげてくでさい」

ブロンズ色の髪をしたメイドはそう言うと頭を下に下げた。

ノア「何故お前が連れ出さないんだ？」

俺の問に自分の体にチップが埋め込まれている事、その所為で行動を一部始終監視されている事を話した。

アビゲイル「体からこのチップを出せるのはクビになった時だけ。ですが私がクビになれば若様はずっと外に出る事も許されない。若様は私が傍に居られる時にしか外出を許可されていないんです」







ノア「今のお前は心からの笑顔で笑えているのか？」

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