はちみつ色の日々 ２

＊ ページ40

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「じゃあ寝る前にもっかい」



寝転んだまま
ん、って両手をグーにして私に差し出してくるから
私も隣でベッドに入ったままその両手を見上げた。



「え？私もう歯磨きしたし飴食べられないよ」

「大丈夫大丈夫、明日の朝用に」

「朝から別に飴食べたくな、
「はい、どっちでしょう〜」



もう、しつこいなぁとか思いながらも
さっきと同様に右手を選んでその手に触れる。



「こっち」

「よし、じゃあ開けんぞ？」



ファイナルアンサーのくだりはもう飽きたのか省略されてて
そっと開けた手のひらには何も入っていなかった。



「あれ？ハズレだ」

「あーあ、ちゃんと本気で選んでねぇだろ」

「選んだもん、っていうか本当にどっちかの手に飴入ってる？」



ハズレたのが悔しくて反対の手を開かせてみると、



「あ、ほらっ！どっちにも飴入ってないじゃんっ」

「んはは、バレたか」


笑ってるみっくんに、もう！って怒ってると
突然唇にちゅっ、て触れるだけのキスを落としてくる。

驚いてその顔を見上げると
ちゃりん、と音がして目の前に差し出されたのは




「…………え、」

「イカサマ見破られたからお詫びの品」




ポカンとしてる私の手を取りその鍵を握らせると
自分はまた隣の定位置に戻って寝転んで
寝るか〜、ってまた寝る体勢に。



「えっ？！」

「寝るぞ」

「いや、待って待って、何これ？！」

「欲しいんだろ？俺ん家の鍵」



色々と思考が追いついてないけど
この手に握らされた鍵はこの家の合鍵で
みっくんが私にくれた、合鍵で。
合鍵…………、



「いいの？！嬉しい…っ、ありがとう！」

「おう」

「でも…渡し方が回りくどいね」

「は？お前がさっきすぐに諦めっからだろ」

「…だってくれる気ないと思ったんだもん」

「あ、でもそれ使ってくる時は連絡入れてからにしろよ」

「はーい」



回りくどくてもやっぱり何だかんだ嬉しい。

ちゃりっとその鍵を上に掲げて見ていると
何してんだよ、ってみっくんが隣にいてくれる幸せ。



「だいすき」

「はいはい、俺も」




━━━Fin.

あきさんリクエストの合鍵でした！
みっくん家の合鍵なんて…この世に存在しているかと思うとそれだけでなんか拗らせそうなパワーワード…笑
絶妙すぎるリクエストワード嬉しかったです、ありがとうございました！♪

次は初めてのキスでーす(ﾟ∀ﾟ)

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