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「ごめんなさい、急に予定入っちゃって」
「ミツがさ、寂しがってた」
「・・・はい?」
「んだよあいつ、藤ヶ谷にちょっと暇潰しに誘われたからってノコノコと嬉しそうについていきやがって。べっつに、特別可愛いわけでもねぇのに、むしろ中の中くらいなのにさ。っとに、あいつなんなんだよ。
・・・って言ってた」
北山さんのマネなのか、少し口調を変えてスラスラと私の悪口ばっかりを平然と伝えてくる。
しっかし・・・、
「中の中、って…」
いや、別に自分で自分のことを可愛いなんて思ってはないけど
でもやっぱり他の人に中の中とか言われたら…、
しかも中の中って、平凡すぎない?
「いや、でも俺は中の上くらいだとは思ってるよ」
さすがにちょっとむくれてる私に気づいたのか、意味もないフォローをいれてくる。
「中の中も、中の上も変わんないですよっ!」
「いや、変わるっしょ!中の上だぞっ?!」
「どっちにしろ、平凡じゃないですかっ!」
「だって阿部ちゃん、平凡じゃん」
それ言われたら、言い返せないし。
確かに、平凡だし。
「・・・」
「ま、まぁっ!ほら、あれだよ!ミツはさ、阿部ちゃんを藤ヶ谷に取られて悔しかったんだよ!」
「悔しい・・?」
「そうっ!最近のお気に入りじゃん、ミツの!」
「お気に入り?私が?」
「んー…、っていうか、まぁ…、
っあ、俺そろそろ行かなきゃ!じゃっ!!」
お気に入りって・・、
からかうオモチャのような存在なんでしょうね、所詮は。
.
ふぅ、とため息をついてステージに目を向けると
真剣に確認しながらも歌ってる北山さん。
目を閉じてその声を聞いてると、心地いい。
藤ヶ谷さんのセクシーな声も大好きだけど
北山さんの声も好き。
少し鼻にかかったその声は、心をくすぐられる。
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はちみつ(プロフ) - 梓さん» お話読んでくださってありがとうございます。ご指摘されましたところ、全て訂正いたしました^^* (2018年10月8日 8時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
梓 - こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2018年10月8日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
梓 - またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて思ったのですが...。 34のここの台詞 「反則やん、あれは…っ」 主人公ちゃんって関西出身の設定なんですか? (2018年10月6日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
梓 - また続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 24のここの台詞 だって阿部ちゃんは、他に仲良さそうに人もいないし 地方まで来て、一人でご飯食べるなんて寂しいじゃん? これ正しくは他に仲よさそうな人もではないんでしょうか? (2018年10月6日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
梓 - 続けてのコメントですみません(>_<) これ棚じゃなくて椅子とか段差ではないんでしょうか? 低い棚ってなんですか? 聞いたことないのですが...。 (2018年10月6日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2017年7月28日 22時