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2 藤ヶ谷side ページ2

「あの新人ちゃん、またやらかしてたな〜」


「あぁ、阿部ちゃん?」


「え、ミツいつの間に名前聞いてんの」


「この前ぶつかってきたから」








控え室でそう話してた北山と二階堂の会話に、思わず耳を傾ける。





新人ちゃんって、多分あの子のことだろうな〜って。



相変わらず、人懐っこいというかチャラいというか。









.









「42〜43〜44〜45〜…、

「おい、阿部ー!」



「はいっ!!」


「それ数えたら、こっちまで持ってこい」


「はーい!」








控え室を出て、少し歩いているとまたそのドタバタ劇が聞こえてきて
思わず足を止める。









「…あれ、何個まで数えたっけ…?」









白い箱を両手に、考え込むその姿









「…っわぁぁーっ!
分かんなくなっちゃったぁ…」









その両手の箱を投げ出して
頭を抱えて途方にくれてる。






その箱の中身は分かんないけど
そんな投げ出していいものなのか・・?









そしてまた1から数え直そうとしているその子に
思わず手を差し出していた。









「ここまでで、45だったよ?」


「えっ?!」









ペタンと床に座り込んでた彼女に
黒目がちのその目で見上げられ


その彼女の視線まで腰を落として
投げ出したその箱を手に取った。









「ここまでで45個だったはず」


「ほんとですかっ?!」


「うん、俺見てたから多分大丈夫」


「助かります〜っ!!」









目をギューって瞑って、本当に嬉しそうな顔に
思わず笑い声がもれるほど笑ってしまった。








「えっ、なんかおかしかったですかっ?!」


「ん?いやいや、ごめん、
それ全部数えるの?」


「いや!50個まで数えるんです!
もう少しで50個だ、って思ってたのに話しかけられて一気に分かんなくなっちゃっ…」






また1から数えなきゃだと思ってました〜!って、
腰につけてたカバンから油性ペンを取り出して"50"と書かれた左手のひらに丸をつけた。

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はちみつ(プロフ) - 梓さん» お話読んでくださってありがとうございます。ご指摘されましたところ、全て訂正いたしました^^* (2018年10月8日 8時) (レス) id: 110603a9b6 (このIDを非表示/違反報告)
- こんばんは(*^^*) 夜遅くにすみません...。 沢山の直しを言ってしまいすみませんでした(>_<) (2018年10月8日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- またまた続けてのコメントですみません。 物語読んでいて思ったのですが...。 34のここの台詞 「反則やん、あれは…っ」 主人公ちゃんって関西出身の設定なんですか? (2018年10月6日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません...。 物語読んでいて気が付いたのですが...。 24のここの台詞 だって阿部ちゃんは、他に仲良さそうに人もいないし 地方まで来て、一人でご飯食べるなんて寂しいじゃん? これ正しくは他に仲よさそうな人もではないんでしょうか? (2018年10月6日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- 続けてのコメントですみません(>_<) これ棚じゃなくて椅子とか段差ではないんでしょうか? 低い棚ってなんですか? 聞いたことないのですが...。 (2018年10月6日 0時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はちみつみゆ | 作成日時:2017年7月28日 22時

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