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振り返ると見たことのあるお顔。
「あ、ごめんごめん。
俺宮田って言うんだけど、君、みつのファンの子だよね?」
そうだ。
この格好とこのお顔、さっきまでステージに立ってドラムを叩いてた人だ。
「あ、はいっ」
「やっぱり!
みつから聞いてたんだよね、ハロウィンの日にセクシーな魔女に出会ったって」
う…、なにそれ恥ずかしい。
完全な黒歴史をひろ以外にも知られてただなんて。
「先週はみつに連れてかれてたし
いつも後ろの方でボーッと見てるから、なんか気になってたんだよね」
「えっ、ステージから後ろまで見えてるんですか?!」
「もちろん、むしろ後ろでポツンといられる方が目立つよ?」
「ひっ、そうなんだ…」
いまいちのりきれてない自分がステージから全部見えてただなんて…。
「良かったらこれから俺ら打ち上げなんだけど来ない?
みつはいないけど、玉とニカならいるよ」
「たまとにか…?」
「はは、そうだよね。
メンバーも知らないか、紹介するよ今後のためにも」
わたしなんかがお邪魔していいのかと躊躇したけど
ひろと会えることもなくなった今
予定も全くないし、せっかくだからと
その誘いに乗っかって一緒に打ち上げに参加させてもらうことした。
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「あの…、なんで私を誘ってくれたんですか?」
個室の居酒屋に連れて行かれて
宮田さんからギターの二階堂さんとベースの玉森さんを紹介してもらい
しばらくすると宮田さんと二階堂さんの彼女さんだという二人の女の人も合流して
その他にも音響のスタッフさんなんかもいて
飲んで、食べて。
もう何が何だか分からない状態。
バンドの打ち上げってこんな感じなんだ。
その独特な雰囲気に緊張もあって
かなり酔いが回ってしまった私。
「気になってたんだよね〜
みつが自分で女の子選んで連れてくなんて初めてだったからさ」
「確かにあれは俺も驚いた。あんなこと今まで1回もないよな〜」
宮田さんと二階堂さんがビールを煽りながら教えてくれた内容に、私も最初は驚いたけど、
それは私が初めてだったから気にしてくれただけだって気づく。
ひろも実際そう言ってたし。
でもさすがにここで、私が初めてだったからです、なんて他人に宣言をする勇気はなくて、私は適当に誤魔化すことにした。
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くまのこ(プロフ) - だいぶ出遅れました…はちみつさんとはちみつさんの書くお話が大好きです!終わらせずに受け継いでくださったことを感謝致します!他のお話楽しみにしてます〜!はちみつさん好き!!!! (2020年1月15日 11時) (レス) id: 9fffa79d91 (このIDを非表示/違反報告)
あき(プロフ) - はちみつさん!!全然気にならさらないでくださいーーー!!はちみつさんが書かれるお話は何でも大好きなので!!!←声を大にして笑!わざわざメッセージありがとうございます!!これからもコメントいっぱいさせていただきますっ!笑←迷惑な奴(笑) (2019年12月28日 18時) (レス) id: 773bebed2a (このIDを非表示/違反報告)
ユーミン(プロフ) - お疲れ様です。こちらは楽しく読ませてもらってるので書かれるのは大変だと思います。 (2019年12月28日 17時) (レス) id: 3a1ba1b625 (このIDを非表示/違反報告)
mora(プロフ) - なんと!!!消してしまうんですか!?えーん…このお話も、好きなのに残念です(T▽T) (2019年12月28日 16時) (レス) id: daf44fdab0 (このIDを非表示/違反報告)
みちこ(プロフ) - あら残念(^_^;)途中きっとこの北山さんは主を好きになるのかなと期待をしていたのですが(^_^;)作者様の意向ですから仕方のないことです(^_^)キラハグ、恋愛注意報は楽しみにしています!今年も沢山楽しませてもらいました(^^)良いお年を! (2019年12月28日 12時) (レス) id: 95022a0a60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:はちみつみゆ. ましろ | 作成日時:2019年10月2日 19時