part.47 ページ50
.
テテが泣くと、私の心がこれでもかってくらいギリギリ痛む。
もう見せてくれなくなったあの笑顔を、一瞬でも見せてくれた。
たったそれだけで私の心は大きく動くの。
つい、言ってしまった。
『あいしてる』
すぐにハッとして、取り消そうと思ったの。
でもテテは綺麗な綺麗な顔をぐちゃぐちゃにして、泣いたんだ。
小さい子供みたいに。
正直テテは演技半分本音半分、みたいな感じだったと思う。
私のことをよく知ってるテテだから、どんな言葉をかけてどのタイミングで表情を作ったらいいのかとかわかってるんだよ、きっと。
私が抱き締め返した時、口角が上がったのが見えたもん。
そのバレバレの演技でさえも愛おしいかも、なんて思ったり。
演技だってわかってるのに流されちゃう私はきっと弱い。
でもね、この涙に嘘はないってわかるの。
こんなに大泣きするテテは初めてで、ずっとずっと私を待っててくれてたんだって思うと胸が締め付けられた。
それでたぶん、決定打は香水の香りだと思う。
だって私が好きな匂いをずっとつけてたなんて、信じられる?
どこまでもばかで私しか見えてない彼が、愛しい。
それが嫌でお別れを選んだはずなのに、おかしいよね。
でも、やっぱりテテはずるくて意地悪だ。
テテとおっぱ、どっちも大切に決まってる。
th「僕の気持ちをもう一度聞いて欲しい。
だから、僕の部屋に来て。
僕の愛を、Aちゃんだけに向けた愛を聞いてよ。」
ここで部屋に行くってことは、テテを選んだってこと。
それをわかってて言ってるんでしょ?
でも、そんなこと私にはできないよ。
『てて、わたし…
th「だいじょーぶ」
え、?』
th「Aちゃんは何も悪くないよ。ただ僕が君を愛しちゃっただけ。
罪悪感なんて感じないで。
大丈夫、Aちゃんの意思じゃない。
僕が君を連れ出すだけだから。
ほら僕に捕まって、目を閉じて。」
私を安心させるときのテテの独特の口調。
優しさの中に強さが含まれてるような、妙に落ち着くような。
ふわりと抱き上げられて、じっと見つめられる。
言われた通りに目を閉じた。
なにも考えたくなかったの。
おっぱを裏切ったって思いたくなかった。
私の弱さに気づきたくなかった。
全部全部、私が大好きなこの甘ったるい香水のせいにしたかったの。
たぶん、また貴方に堕ちちゃうんだ。
.
やっと続編出しました!
1120人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「BTS」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アや(プロフ) - やばいですめっちゃ楽しみです続き!! (2022年1月7日 3時) (レス) @page46 id: df745531ec (このIDを非表示/違反報告)
きら(プロフ) - ほんとに続きが楽しみです!!! (2021年12月28日 7時) (レス) @page38 id: 6b33558517 (このIDを非表示/違反報告)
天使と恐竜に惚れたヨジャ(プロフ) - いつもお話読ませていただいてます(^^)とってもこのお話大好きです!!グテが主人公ちゃんを取り合いしそうでキュンキュンします♡どちらにせよ愛される主人公ちゃんが可愛すぎます!お話更新待ってます! (2021年12月14日 7時) (レス) id: 4e64304b7c (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - この時点でキュンキュンしてます!どうなるのか、、楽しみです!😊 (2021年11月30日 23時) (レス) id: 32682f4dc0 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:rr_jk1 | 作成日時:2021年11月29日 4時