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第39話 連携 ページ44

*





───雷の呼吸 伍ノ型 熱界雷





雨雲の無い、月が綺麗によく見える夜空の下、地が揺れたのではないかと錯覚するほどの雷鳴が落ちた。

その場に駆けつけると先程の雷鳴が嘘のような静かな森にキン…と刀を鞘に収める音が響いた。





貴「……」





生い茂る木々からわずかにこぼれる月気がAさんを照らしている。

凛と立っている彼女の顔は地面に転がっている鬼の首に向いており、それを悲しそうに見ていた。





無「……Aさん、こっちも終わったよ」



貴「お疲れ様、無一郎くん」



無「十二鬼月いないのかな」



貴「そうかもしれないね」





ここは日の出山。

鬼が群れを成して人間を襲っているという奇妙な話により、僕とAさんが任務を言い渡された。





貴「数は確かに多かったねぇ」



無「けど血鬼術も使えない鬼ばかりだった」



貴「……うん、そうなんだけど」



無「?」



貴「何か嫌な予感がする」





鬼は基本群れない。

だがこの山は実際に鬼が群れているのだ。





貴「…群れではなく寄せ集められているとしたら?」



無「どういうこと?」



貴「例えば稀血の子がいるとか…」



無「近くの村には稀血の子はいなかったよ?」



貴「じゃあ血鬼術とか…?」



無「………」





北と西と南は片した。

あとは東のみ。



Aさんの嫌な予感はよく当たる。





貴「急ごう」



無「うん」





木々を避けてまた走る。

東に近づくにつれ鬼が姿を現し始めた。まだこんなにいたのかと思うほどに。



走りながら前から迫り来る鬼を斬る。





貴「無一郎くん、私の後ろに来て」



無「わかった」





───雷の呼吸 陸ノ型 電轟雷轟





僕達を中心にして無数の斬撃が繰り出される。

それらは全て鬼の首を正確に斬っていた。



だが鬼はうじゃうじゃ出てくる。

これじゃキリが無い。

そう思ったのは僕だけではなかった。





貴「無一郎くん

私が雑魚鬼引き受けるから」



無「僕が頭首斬る」



貴「気を付けてね」



無「Aさんもね」





今見えるだけでも鬼は30体はいるだろう。

早く頭首を斬ってAさんの所に戻らなきゃ。



そう思いながら山頂に向かって走った。





*

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
- わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時

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