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第21話 繭玉の鬼 ページ25

*





貴「こんばんは

あなたが繭玉をつくっている鬼でしょうか」





私がそう言うと驚いたように距離をとる鬼。

幼さがまだ残っている少女。無一郎くんと近い年頃だろうか。



そんなことを考えていると鬼が両手から繭糸を出して攻撃してきた。

繭糸は波のようにうねうねしながら私を捕らえようとしてくる。だが動きが遅いので簡単に避けられた。この鬼は十二鬼月ではなさそうだ。





───雷の呼吸 壱の型……



「まっ…待って!!

待って、お願い!!」



貴「!」





さっさと始末をしようと、刀に手を添えると鬼に止められた。

鬼とはいえ見かけは年下の女の子。無一郎くんとも年が近く見えるので思わず技を止めてしまった。うっかり。





「私は無理矢理従わされてるの!!助けて!!

逆らったら体に巻きついてる糸でバラバラに刻まれる!!」



貴「……そうですか

それは可哀想ですね」





無一郎くんがそんな目にあっていたらどうしよう。泣いちゃう。

ついつい無一郎くんに置き換えて考えてしまうのは悪い癖だ。分かってはいるのだがなかなか治せない。





「た、助けてくれるの?」



貴「……同情はします

ですが罪の無い人たちを殺していい理由にはなりませんよね」





───雷の呼吸 壱ノ型 霹靂一閃





ぼとり。

後ろを向くと鬼の首は地面に落ちていた。



瞬く間に斬られたことに驚いているのか、目を大きく見開いて私を見ていた。





貴「ごめんなさい

あなたのことも助けられたのかもしれないのに」





鬼も元は人間。

彼女が人間である時に助けられていたら鬼にならずに済んだのかもしれない。





貴「……あっ、繭玉」





塵のように消えていく鬼から目を逸らすと、少し先に繭玉が1つ転がっていた。

横部分を少し斬ると中から溶解液と1人の隊員が出てきた。





村「ゲェッ!げほっげほっ!がはっ!」



貴「あれ、村田さん?大丈夫ですか?」



村「落藤様…だ、大丈夫です……」



貴「服が溶けちゃってますね

これ羽織っていてください」





出てきたのはこの前会った村田さんだった。縁があるなぁ。

村田さんの隊服は全て溶けたが、体はほぼ無傷。無事で良かったのだが全裸でいられるとこちらが困るので羽織を貸した。





村「あ、ありがとうございます…」





村田さんは感謝をしたが、あの時怖かった無一郎くんを思い出してお返しするのは彼がいない時にしようと考えていたらしい。





*

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎   
作品ジャンル:アニメ
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鬼滅大好きもち - 中学一年の私自身むいくんが最推しなのでこの小説を読んでると心がホワホワします。むいくんと恋仲が私的に思ってないので師範面から過ごす話の小説を探していてやっとお気に入りの小説に出会うことができました!とてもいい作品を作っていただきありがとうございます! (2019年12月27日 10時) (レス) id: 08fa144c19 (このIDを非表示/違反報告)
カオリ(プロフ) - 鬼滅隊じゃなくて鬼殺隊ではないでしょうか?間違いだったらごめんなさい。 (2019年11月17日 18時) (レス) id: f2976f8dda (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 岬さん» ひぇ…恐縮です……私も岬さんから温かいコメントをいただけてキュンキュンが止まりません…ありがとうございます…… (2019年9月2日 15時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)
- わぁ……閑話めっちゃ……もう……囁かに甘くてキュンとしてしまいます……むいくんが柱になってからは、夢主さんに甘える機会が少なくなったように見えますし、こんなふうに甘えてるのを見るとキュンキュンが止まりません……ほんとに時紀さんの小説で、生きてます…… (2019年9月1日 21時) (レス) id: 7d9b2a2f36 (このIDを非表示/違反報告)
時紀(プロフ) - 李詩さん» 無一郎くん喋りましたねぇ、動きましたねぇ、かぁいかったですねぇ。作者もとっても幸せです。一緒にキュンキュンしましょう……! (2019年9月1日 0時) (レス) id: efc0380dc7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あたた | 作成日時:2019年7月23日 23時

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