005 お父様 ページ5
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リョースケside
お嬢様は、泣きながら俺に頼んだ。
彼に会いたい、人間になりたいと。
海の世界では、俺たち執事は魔法も使える。でもその魔法は、お嬢様のお父様でもある、『王様』の許可がないと使えない。だから。
コンコン、とお父様の部屋をノックする。
リョースケです、と名乗ると、がちゃっと扉が開き、小柄な執事が顔を覗かせた。
ユウリ｢どうしたの。｣
リョースケ｢あ、うん。お父様に話があって、｣
ユウリ｢……そう。入って。｣
彼は、お父様に仕える執事。
もちろん執事としての技量はトップクラス。いつも冷静で、物事を俯瞰的に見る余裕のある『できる』執事。そのくせ小悪魔みたいな笑顔を見せたり、俺のことを『財布』と呼ぶほど、俺とは親しい仲だ。
父｢リョースケ。どうした改まって。｣
リョースケ｢お父様に、お嬢様のことでお話があって参りました。｣
父｢Aの話か。何だ、またお前に迷惑でもかけたか。｣
リョースケ｢いえ、お嬢様に魔法をかけさせていただきたいのです。｣
父｢魔法？｣
リョースケ｢はい。お嬢様は１週間、人間のお姿になりたいとおっしゃっています。｣
父｢人間？なぜ人間の姿に？｣
リョースケ｢何やら、会いたい人がいらっしゃるようで……｣
そこまで言うと、お父様は口を閉ざした。
そりゃそうだ。大事な娘が１週間もいなくなるなんて。しかも、俺らには計り知れない色んな危険が飛び交う『あの』世界。そんなところにお嬢様が………
父｢………そんなこと、許すわけがないだろう。｣
こう言われることも、わかっていた。
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むぎ(プロフ) - まくるさん» ありがとうございます！大変なご時世だからこそ、少しでもみなさまの息抜きになればと思っています(^ ^) この新作もキュンキュンしていただけるように頑張ります。これから色んな展開が出てきますので、最後までよろしくお願いします☆ (2020年7月4日 19時) (
レス) id: 88d801cec9 (このIDを非表示/違反報告)
まくる(プロフ) - 初コメント失礼します。新しい作品ですね、おめでとうございます！いつもキュンキュンしながらむぎさんの作品を拝見させて頂いております。こんなご時世で大変かもしれませんが、自分のペースでいいので更新頑張って下さいね♪ (2020年6月28日 18時) (レス) id: 968d5c61de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：むぎ
| 作成日時：2020年6月28日 15時
