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013 何でもよかったはずなのに ページ13

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7月15日

[夏休み明けの文化祭に向けて、係を決めた。

少しだけ胸が痛い。

係なんて、何でもよかったはずなのに。]




















大貴「はーい文化祭の係決めまーす。」







じゃあ有岡、頼む。と先生に名指しされて、えー…と項垂れながらも教卓の前に立った大貴くん。みんなが拍手して喜んで、やめろ!って笑ってるけど。

人気者はこういうのも任されちゃうんだ。すごいな。わたしの高校時代とは大違い。








大貴「会計やりたい人ー?」







大貴くんの声に続々と手が挙がり、次々に係が決まっていく。

どうしよう。わたしと一緒になっても気まずいかな。なんて色々考えて手が挙げられない。気づけば残りは2つ。決まってないのはわたしと、大人しい女の子と、大貴くん。








大貴「杉田さん、何やりたい?」




杉田「な、なんでも……いい、」




大貴「そっか。Aは?」









突然名前を呼ばれてびくっとする。

一瞬、教室の空気が固まった。

一番後ろの席のわたしを呼ぶために、大貴くんが少し声を張ったから、みんなに聞こえたはず。





少しして、





「え、Aって呼んでんのお前。」




大貴「は?」




「呼んだじゃん今。」




大貴「呼んでねーよ。」




「いや呼んだわ。」








なんて男の子にいじられて、みんなに笑われて、どんどん顔が赤くなる大貴くん。ねえ違うよね。なんか……やめてよ、そういうのばっかり。勘違いするから。









大貴「何やりたい?」




「えっと……」









残ってるのは、掃除係2枠と、接客1枠。

どう選ぶべきなんだろう。でもわたし、気づいてるんだ。杉田さんが、大貴くんに恋してること。









杉田「あ、有岡くんは……何やりたいの?」




大貴「ん?俺?俺は残ったとこに入るからいいよ。」




杉田「じゃあ、接…」




「わたし!……接客、がいいな。」









いつも大人しくしてるから、大きな声を出したわたしにみんな驚いた様子。

大貴くんも、少し固まっている。








大貴「じゃあ俺掃除だな。杉田さん掃除係でもいい?」




杉田「あ、うん……」




大貴「おっし決まり。」









なんだか少し、胸の奥がチクチクした。









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いく(プロフ) - パレードが始まるが頭の中に流れました!!ステキなお話をありがとうございます。 (2020年8月9日 10時) (レス) id: bf142477e0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうみ - むぎさんの作品まじで大好きです。何億回でも読めます。 (2020年3月24日 22時) (レス) id: 62a0eb8cec (このIDを非表示/違反報告)
じゃん - 受験終わったあとの楽しみにしてて、今日読み終わりました。相変わらずむぎさん最高すぎます。大好きです。 (2020年3月24日 22時) (レス) id: 2c5e964fc3 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 好きすぎました!!めちゃくちゃ泣いたしめちゃくちゃドキドキしたし有岡くんが有岡くんで、このお話大好きです! (2020年3月14日 16時) (レス) id: d970aa184c (このIDを非表示/違反報告)
ねこ。(プロフ) - 完結おめでとうございます!めちゃくちゃ幸せでした!またいつか機会があれば、未来に戻ってから結婚までのお話も気になるので、読めたら嬉しいな〜と思いました! (2020年1月1日 13時) (レス) id: f99e88b778 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むぎ | 作成日時:2019年12月1日 12時

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