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052 グズグズ ページ3

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さっき伊野尾くんから連絡があって、彼が感染疑いで隔離されていると知った。

あれから、会うことはもちろん、電話やメッセージのやり取りもなかったから。どうしようかと躊躇ったけど、やっぱり心配で、気づいたら電話をかけていた。









名取「大丈夫だって、」






「…っ、」









グズグズと鼻を鳴らして、泣くことしかできない自分が情けなくて、思いのままに家を飛び出した。タクシーに飛び乗って、病院までの道のりはほとんど覚えていないくらい。運転手さんに心配されながら、次々とこぼれる涙の粒を必死にすくっていたっけ。









もう切るよ?って、そう言われた数分前。

どうしてそんなに冷静なのかわかんない。隔離なんて、ただの針刺しのインシデントなんかじゃないもの。致死率の高い感染症………だったら、どうするの。心配なのは、怖いのは、わたしばっかり。彼はいつも冷静で、自分の気持ちなんてなかなか見せてくれない。今だって、わたしが家を飛び出しているとも知らず、さっきの電話に呆れてため息をついているかもしれない。









「…ハァ、ハァ、」





山田「Aちゃん!?」









息を切らしながら救命のナースステーションにやってきたわたしを見つけて、山田先生が目を丸くする。









山田「………あれ?その感じだと、知っ」






伊野尾「ごめん。俺が言ったの。」









やっぱり。わたしには知らせるなって言ったんだ。

伊野尾くんが連絡してきてくれてよかった。









「どこにいるんですか……、彼は、どこに、っ」






山田「落ち着いて、Aちゃん。」









自分でも気づかないほど、息が上がっていた。

ひどい感染症だったら………。そんな恐怖が体を支配して、ゆっくり呼吸なんてできたもんじゃない。とにかく彼の無事を知りたかった。









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しゅあ(プロフ) - 初コメ失礼します!もうハッピーエンドで安心致しました。うるうるしながら最終的に号泣でお話読んでました!最後の救命メンバーからの一言には少しクスッとしてしまいました(笑)本当にこの作品作って下さりありがとうございました! (7月23日 0時) (レス) @page50 id: d9ff4faa7c (このIDを非表示/違反報告)
asumin110(プロフ) - 多分初めてコメントをすると思います!既に何回か読んでます!いつ読んでも感動しますし引き込まれます!山田先生も好きだったんじゃ…?って毎回思うのですがそこはもうそう思ってしまっていいのでしょうか(^ ^)?わら 続編書く気になりましたら楽しみにしています! (2022年5月22日 1時) (レス) @page50 id: 310d1e6e98 (このIDを非表示/違反報告)
- 復帰するお話が見たい (2021年4月18日 2時) (レス) id: 5513b83dfa (このIDを非表示/違反報告)
知念菜々(プロフ) - 完結おめでとうございます!!続編で育休が明けて病院に復帰する話が見てみたいです! (2020年2月9日 16時) (レス) id: 70738b0893 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーか - 最後、なにがあっても幸せな形で終わる、です!誤字りました、、すいません、、 (2019年11月17日 23時) (レス) id: db28430fd5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:むぎ | 作成日時:2019年1月19日 12時

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