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「てかお前いくつだ？」
「女子大生ってところでしょうか」
『え、あー…まあそんな感じです』
(仮にも)警察の前で堂々と学校サボってますだなんて言える訳がなく、曖昧な返事をする。
さっきから逃走するタイミングを計ってはいるのだけれど、かなり難しい。
逃げようにも、出口は左馬刻さんの子分らしき人達に固められていて出られない。
…どうしよう。
「知らない人には付いて行っちゃいけません」
って教えを守るべきだったよね。
警戒心よカムバック。
「まさか高校生、とかないですよね？」
逃走方法を考えていた所へ入ってきた銃兎さんの言葉に、内心ギクリとした。
眼鏡の奥の探るような目が怖い。
流石、伊達に警察やってない。
『あはは、まさか〜』
持てる演技力で笑っておいたけど、引きつってると思う。
マスクしてて良かった。
しかし、そろそろ逃げ出さなきゃお目当てのお菓子屋さんに辿り着けないかもしれない。
こうなったら…久しぶりアレ、やるか。
ちらり、と出口とは反対方向へと視線を向ける。
狙い通り、向こうはノーマークだ。
『…あの、少し窓開けません？』
「は？何で」
『煙草の匂いすごいんですよ…』
「ああ、確かに。左馬刻、お前吸いすぎだぞ」
「うるせぇな、お前は俺の母親かよ」
「誰が母親だ。こんな息子願い下げだボケ」
2人がまた小競り合いを始めたのを確認して、窓まで移動して全開まで開く。
ちょうど通りに面していて、平日だからかあまり人通りはない。
『………いける』
後ろを向くと、まだ2人は言い合いをしてる。
理鶯さんが仲裁に入ったら一瞬で終わるだろうけど。
だから、やるなら今のうちだ。
「よし、」と息を吐いて、素早く窓枠に飛び乗る。
流石にここまですれば誰かしらが気付いたようで、全員の視線がこちらへ向いた。
吹き込んできた風で髪の毛が舞い上がる。
『さよなら』
最後にマスクを顎まで下げてそれだけ言っておく。
慌てて駆け寄って来ようとした左馬刻さん達が見事に固まるのを見て、窓枠を蹴った。
重力に従って落ちる体。
着地地点には植え込みがある。
それを使って衝撃を和らげ、すぐに体勢を整えて振り向かずに全力ダッシュ。
後ろから叫ぶ声が聞こえたけど無視無視。
通行人の視線も痛いけど、それも無視。
ここで立ち止って捕まったら今度こそアウトだから。
とりあえず、脱出成功です。
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麦子(プロフ) - いまづきさん» ありがとうございます。頑張ります(*^^*) (2018年12月6日 18時) (
レス) id: 7a9f7e3baa (このIDを非表示/違反報告)
いまづき(プロフ) - 早く続きが読みたいですね！ 応援してます！ (2018年12月5日 23時) (レス) id: 14b35c0538 (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - すらいみーる@元もちづきさん» リクエストありがとうございます…！了解しました！ (2018年11月26日 18時) (レス) id: 7a9f7e3baa (このIDを非表示/違反報告)
すらいみーる@元もちづき(プロフ) - リクエストなんですが、主人公ちゃんと二郎が二人っきりでいちにいが帰ってくるまで留守番するお話読んでみたいです…！！ (2018年11月25日 23時) (レス) id: 3b52443fef (このIDを非表示/違反報告)
麦子(プロフ) - 錐さん» ありがとうございます。とても嬉しいです。 (2018年11月23日 23時) (レス) id: 7a9f7e3baa (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：麦子
| 作成日時：2018年9月22日 11時
