#22 ページ22
▽
無事に体調も回復し､
後輩の女の子と遊んでいた時だった｡
私たちを芸人と知らない男たちに絡まれた｡
私は帽子を被っていた事もあり完全に男に間違われている｡
｢やめてくれませんか｡｣
取り合えず､後輩を守らんと｡
兄ちゃんひょろいなぁ｡と笑われ
邪魔や｡その一言共に突き飛ばされた｡
壁に勢いよくぶつかった｡
痛った…｡
そこにたまたま現れた盛山さんともう一人の誰か。
盛｢おい｡お前らなにしてんねん｡｣
強面の盛山さんがそう言うと
大人しく男たちは去って行った｡
？｢大丈夫ですか？｣
｢え…石井さん？｣
東京に居るはずのコマンダンテの石井さんが駆け寄って来た｡
石｢え…Aやったんか｡｣
盛｢えっA!?｣
盛山さん気づいてなかったんかい｡
｢すいません助かりました｡｣
後輩を送って､二人にお礼を言った｡
盛｢一応あなたも女の子なんですから
立ち向かったらあきません｡逃げるか助け呼びなさい｡｣
石｢結構な勢いでぶつかったやろ｡
ホンマにケガしてへんの？｣
｢大丈夫です｡なんともないです｡｣
へらっと笑った｡
しかし､彼の眼は誤魔化せなかった｡
石｢じゃあ､腕上げてみて？｣
言われた通り上げようとするが､
つい痛みで顔が歪む｡
実は､ずっと痛くて片腕に力入らんかった｡
石｢どこがなんともないやねん｡｣
昔からそうや｡
この人だけは欺けない｡
盛｢まじか｡痛いなら痛いって言いなさいよ｡｣
石｢腫れてるかも分からへん｡
念のため病院行って診てもらい｡｣
｢病院やなんて大袈裟ですよ｡
帰って自分で手当てします｡｣
石｢言う事聞かん子やな｡
それやったらお前の家で俺が手当てするわ｡｣
｢あーもう…分かりました｡
病院行きます｡｣
そう言って二人と別れた｡
しかし､私は病院ではなく家に向かう｡
昔から病院は苦手で行きたくないのだ｡
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作者名：あまから | 作成日時：2021年7月28日 21時
