ただいま。【浦/島/坂/田/船】

お買い物。 ページ8

翌朝、きゅっきゅっと鳴く甲高い声で目が覚めた。

目を開けると、やまだちゃんが私の顔を覗き込んでた。

「やまだちゃん！おはよー！」

「きゅうぅっ」

隣を見ると……うらたくんの姿はなかった。

そっか、今日は早く出るって言ってたもんね。お見送りくらいすれば良かった……。

ってことは、同じくさかたんも居ないはず。志麻くんは……そうそう、2人とは別のお仕事が入ってたんだよね。

私とセンラくんだけが、今日はお休み。

4人も居ると、スケジュールの把握が大変だ……。

そんなことを考えながら、やまだちゃんを連れて1階に下りる。

「A、おはよう」

「センラくん、おはようございます！」

「朝ご飯、出来とるから今出すわ」

「あぁっ、毎朝申し訳ない……。ありがとう」

「ええんよ」

食卓について、出された食パンと目玉焼きを食べる。

やまだちゃんが物欲しそうにこっちを見てるから、一口大にちぎった食パンを手渡すと。

「きゅきゅっ！きゅっ！」

可愛い。こんなに喜んでる。

「何、やまだが食うとんねん！うんこにやる飯なんかないわ！こら！」

「……センラくん。私、食事中」

「あ、すまん」

こんなに可愛いのに。毛嫌いするセンラくんやさかたんの気持ちが分かんないなぁ。

「あっ、そうそう。昨日ね、うらたくんが言ってたんだけど」

「うん？」

「部屋にベッドが欲しいんだって。さかたんに蹴られて大変みたいなんだけど……」

「……あぁ、ちょうど俺と志麻くんもその話しとったんよ。……ええんちゃう？予算はしっかり立てなあかんけど」

あとスペースの問題ね、とセンラくんが付け足す。

「やっぱりそうだよね」

「……暇やし、家具屋でも見に行く？？ええのがあったら買ってこればええし、取り敢えず下見ってことで」

「そだね！」

「よっしゃ、デートやな」

「……あっ」

そう、なっちゃうんですか。

「2人っきりやし、ゆっくり楽しもな？」

「……うん」

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