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弱点。 ページ13

「ただいまー……」

玄関の鍵を開け、いつものようにそう告げたけれど返ってくる声はない。

……あれ、今日は志麻くんとさかたんが家にいるはずなんだけど。どっか出かけちゃったのかな。

不思議に思いつつ、居間に入り荷物を下ろす。

ソファの上ではやまだちゃんが居眠りしてた。

……ほんとに、静かだ。

数日前まではこれが日常だったはずなのに。

何だか……。

「……寂しいかも」

「あ、やっぱり??」

「わっ!!」

後ろからぎゅううっと抱きついてそう言ったのは、志麻くん。

「おかえり」

「た、ただいま……。……えっと、離れてもらえるかな?」

「何でぇ?」

ええやんか、こんぐらい。とか言いながらより強く抱き締められる。

待って、ほんとやめて……。男の人にこんなことされる経験、今までほとんどなかったんだよ……!!

「坂田は許されて、俺はあかんの??」

「そうじゃ、ないけど!あのっ!せめて耳元で喋るのはやめて!!」

「あぁ、なるほど。……耳、弱いんかぁ」

やっと離れてくれたかと思うと、今度はすぐ目の前に美しいお顔が。……いや、ほんとに綺麗……。

「やめてって言われると……、余計やりたくなる、よなぁ?」

右耳からふうぅ、と風が吹く。思わず声を上げそうになった。

「……ちょ、ほんとに!」

「へぇー、よぉ我慢したな。声、出してもええのに」

再度、志麻くんの顔が近づいてくる。

「もういいって!恥ずかしいから!!」

私は、志麻くんの肩を突き飛ばしてキッチンへ逃げた。

「めっちゃ嫌がるやん」

「他の女性に、やってあげればいいじゃない!!」

「えっ、何。俺、そんな遊んでると思われてるん??」

「……えっ、違うの」

「いや、失礼やなぁ!そりゃあ、この歳やしそれなりの経験はあるけど……、見た目だけで決めるとか酷ないか!?」

「ごめん……」

やれやれ、とでも言いたげな表情で志麻くんは再度口を開いた。

「お前の方がよっぽどたらしやな。俺ら4人のことたぶらかしてさぁ……」

「私がぁ!?」

あっ、大声出し過ぎた。

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ちょこ - 更新が止まってます!戻ってきてください!続き楽しみに待ってます!(´;ω;`) (2019年12月30日 12時) (レス) id: 1b1d47c664 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - 水羽さん» コメントありがとうございます!文才はないですよ…(汗 頑張ります、これからもよろしくお願いします! (2019年8月25日 13時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
水羽(プロフ) - コメント失礼します!さかたん可愛すぎません?いや、他のメンバーも可愛いんですけど。とりあえずもう、好きです(真顔) 文才分けてほしいものです...更新楽しみに待ってますね! (2019年8月24日 22時) (レス) id: 499bbb9188 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - .。なな。.さん» ありがとうございます!全然です…まだまだ構成が不自然だったり問題ありありですがそう言って頂けるのは嬉しいです。これからも頑張ります!!! (2019年4月10日 23時) (レス) id: 06cbca279d (このIDを非表示/違反報告)
.。なな。.(プロフ) - コメント失礼します。いつも楽しく読ましてもらってます!私はこんな感じの書けないので羨ましいです…笑更新頑張ってください!! (2019年4月8日 23時) (レス) id: 04e70c44c5 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サク | 作成日時:2019年2月20日 0時

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