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お昼ご飯を終えてからはそれぞれの買い物に付き合いつつモール内を歩き回った。
__ ねぇ坂田、この服とこの服ならどっちが合ってると思う??
__ んー、A可愛いからどっちでもええ!
__ 日曜日だからかなぁ、カップル多いね。
__ そやなぁ、でもどの女の人よりもAが1番可愛い!
坂田がずっとこんな調子ですごく困る。
学校の友達にも何人か会ったんだけど冷やかされまくって本当に顔から火が出そう。
「もうひと通りまわったかな?まだ見たいとこある?」
「ううん、もうそろそろいい時間だし……あっ」
思わず声を上げた。
目に留まったのは可愛らしいアクセサリーや雑貨が並ぶお店。
「最後にここだけ見てもいいかな??」
「ええよ、入ろっか」
店内に入って1番に目に入ったのは、小さな赤い石がついた可愛らしいアクセサリー。
手に取り眺めると、思わず溜息を漏らしてしまうほど。
「へぇ、赤色好きなん」
「うん、好き」
だって、何て言うか……。
「坂田の色……って感じ、するから」
「え、何それ可愛過ぎるんやけど。でもな、残念ながらそれピアスやで」
坂田に言われ、私は自分の耳朶に手を伸ばす。
ピアスは校則で禁止されてるから、当然ながら私の耳にも開いてない。
「……大学生まで、お預けか」
「大学生になったら開けるん??じゃあ俺も開けよっかなぁ」
「坂田、ピアスしたいんだ」
「Aとお揃いとかしてみたいなぁって。……いや、やっぱ無理かな。耳に穴開けるとか怖すぎる」
泣く泣くそのピアスを手放し、私は奥のイヤリングのコーナーに進んだ。
「わ、これも可愛い」
見れば見るほど目移りしちゃう。
高校生も2年目になって周りの部活仲間たちも少しずつ色気づいてく中、相も変わらずスポーツ一筋、お化粧やおしゃれとは無縁だった私だけれど。
これおしゃれだなぁ好きかも、だとか。こんなの身につけてる子が可愛いのかな、だとか。
分からないなりに、そんなことを無意識に考えるようになってたのは誰のせいだろう。
坂田に少しでも釣り合う女の子にならなくちゃ。可愛く、なりたい。
「……あれ、坂田??」
気がつくと、隣に居たはずの彼の姿がなかった。
先に店の外に出ているのかもしれない。私は、1番気に入った星型に縁取られたイヤリングを手に取り、足早にレジへと向かった。
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サク(プロフ) - やさん» 了解しました!こちらこそ理解力がなくすみません。恐らくLIVE仕様などになるかと思いますが是非続編にて書かせて頂きます!素敵なリクエストありがとうございます! (2019年8月25日 13時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - サクさん» わかりにくくすみません。坂田さんが夢主に対して嫉妬するという設定です、、! (2019年8月24日 5時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
はるねこ。(プロフ) - サクさん» いえいえ、、、!素敵なお話をありがとうございます!!思っていた通りで楽しく読ませて頂きました!これからのお話も楽しみです♪これからも応援しています!! (2019年8月24日 1時) (レス) id: 275c852316 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - やさん» リクエストありがとうございます!お話が満タンなので続編にて書かせて頂きますね!しかしすみません、少しリクエストの意味が汲めてないです汗 どちらがどちらに嫉妬するのでしょうか??理解不足で申し訳ありません! (2019年8月24日 1時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - こんばんは〜いつも愛読しております!今回リクエストの方初めて送らせていただきます。夢主がリスナー設定の「嫉妬されて喧嘩する」お話が見たいです!いつでも大丈夫なので更新できるときによろしければ、、!応援しております! (2019年8月23日 17時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サク | 作成日時:2019年2月14日 8時