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「……さかたん」
私達の方に歩いてきたさかたんは、彼の方に向き直る。
「この子な、彼氏おるから」
「……えっ」
さかたんの発言に、固まる彼。……と、私。
いやいや、さかたん何言ってんの!?彼氏居るって何の嘘よ!!
「えっ?こんなに可愛いねんから別におってもおかしくないやろ??……やから、悪いけど君とは付き合われへん」
……私が困ってたから、助けてくれてるのだろうか。
あまりにバッサリと言うさかたんに、彼は呆然としてる。
「えっと……。彼氏さんっていうのは、坂田くんのことですか??」
「えっ?ううん、ちゃうよ。他校の奴や。めっちゃイケメンやで、顔見る??」
「……いや、結構です!失礼します!!」
彼は、私にチョコを押し付けるとそのまま走っていってしまった。
「……よっしゃ、撃退」
「あり、がと??」
「ええよええよ!あいつは大丈夫そうやったけどな、次から気ぃつけや!危ない人もおるからな!?」
「はぁい」
助けてもらっておいてだけど、どうせ嘘ついてくれるなら“俺の彼女”って言ってほしかったなぁ、なんて。
……それより、このチョコどうしたらいいんだ。
「……それは、有り難く貰っとき?記念やし」
私の心を見透かしたかのようにさかたんは言った。
「しっかしなぁ、ようやくみんなに渡せたと思って隣見たらA帰っとるし。慌てて追っかけてきたら何か告られとるし。二重に驚いたわ」
だって、あんな光景見てられなかったんだもん。
「これ、渡したかったのに」
そう言ってさかたんはカバンの中をまさぐり、これまた可愛い飾りのついた袋を取り出した。
「ホワイトデー。お返し」
「……マシュマロ??」
「チョコマシュマロ、かな?手作りしようと思ったら、こんくらいしか出来んくてなぁ。溶けた板チョコにマシュマロ浸しただけやわ。……あれ、これって手作りに入る??」
さぁ、分かんない。でも、そんなこと気にしない。
ただ、さかたんが“私の分”として作ってくれたことが嬉しかったんだ。
バレンタインに渡すお菓子には意味がある、なんて言うけど、きっとさかたんは知らないんだろう。
……それでもいいや。
「来年も、再来年も、ずっとあげるからね」
「おぅ、待っとるで」
バレンタインデー。←こちらの続きのようなもの。
無自覚で夢主ちゃんを振り回す坂田さんと、メンヘラ化してる夢主ちゃん。今回も色々とおかしい。
※お菓子の意味はググッたら出ると思うので良ければ調べてみてください
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サク(プロフ) - やさん» 了解しました!こちらこそ理解力がなくすみません。恐らくLIVE仕様などになるかと思いますが是非続編にて書かせて頂きます!素敵なリクエストありがとうございます! (2019年8月25日 13時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - サクさん» わかりにくくすみません。坂田さんが夢主に対して嫉妬するという設定です、、! (2019年8月24日 5時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
はるねこ。(プロフ) - サクさん» いえいえ、、、!素敵なお話をありがとうございます!!思っていた通りで楽しく読ませて頂きました!これからのお話も楽しみです♪これからも応援しています!! (2019年8月24日 1時) (レス) id: 275c852316 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - やさん» リクエストありがとうございます!お話が満タンなので続編にて書かせて頂きますね!しかしすみません、少しリクエストの意味が汲めてないです汗 どちらがどちらに嫉妬するのでしょうか??理解不足で申し訳ありません! (2019年8月24日 1時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - こんばんは〜いつも愛読しております!今回リクエストの方初めて送らせていただきます。夢主がリスナー設定の「嫉妬されて喧嘩する」お話が見たいです!いつでも大丈夫なので更新できるときによろしければ、、!応援しております! (2019年8月23日 17時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サク | 作成日時:2019年2月14日 8時