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翌日の、昼休み。
「Aちゃん、一緒にランチしません?」
営業部の上司、センラさんに声を掛けられ、今は一緒に食堂に来ている。
私は一応、企画部所属だからあまり一緒になることはないんだけどね。
……さかたと同じグループのメンバーさんでもある人だから。
以前、さかたと出掛けてるところを偶然見られてしまったみたいで。社内でも私のことを知って下さってたセンラさんが声を掛けてくれたんだ。
「最近さ、坂田と何かあった??」
「……えっ」
向かい側に座るセンラさんに、ド直球で尋ねられる。
「坂田も、Aちゃんも元気ないなぁって思って」
「実は……」
私は、さかたとのことを全てセンラさんに話した。
「その……。配信、とかのことは悪かったと思ってます。私が偉そうに口を出すことじゃなかったですし。でも、晩ご飯要らないって言われた時はすごく傷ついて」
「うん」
「さかた、放っておくとラーメンとかばっかり食べてるから……。お仕事の方と食べに行く時以外はやっぱり用意した方がいいのかなって。……でも、それがさかたには重かったみたいです」
「……そうやなぁ」
「……」
センラさんは、少し考えるような素振りを見せた後、口を開いた。
「……よく言う話やけどさ。……花って、毎日ちゃんと水やりしないと枯れてまうやんか?」
「はい」
「そやけど、水やりし過ぎても根っこが腐ってだめになってまうやんな」
「……はい」
「坂田とAちゃんだっておんなじ。お互い、どっちかの愛が大き過ぎるとしんどくなってしまう。……坂田はさ、Aちゃんに無理してまで尽くして欲しくないんやと思うで」
センラの言葉に、はっとする。
早く寝ろ、だとか、ご飯は要らない、だとか。
私を気遣って言ってくれてたんだって。……なのに、私は何も考えずに言葉通りに受け取ってしまったから。
「……どう?」
「センラさんの、言う通りだと思います……。さかたは私のことを考えて言ってくれてたんだって。なのに、私……」
その思いやりを踏みにじるようなことをしてしまった。怒って当然だ。
「……ちゃんと仲直りしぃや」
「本当に、ありがとうございます」
「ええよ。その代わり……今度、飲みに付き合ってな」
「……はい!」
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サク(プロフ) - やさん» 了解しました!こちらこそ理解力がなくすみません。恐らくLIVE仕様などになるかと思いますが是非続編にて書かせて頂きます!素敵なリクエストありがとうございます! (2019年8月25日 13時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - サクさん» わかりにくくすみません。坂田さんが夢主に対して嫉妬するという設定です、、! (2019年8月24日 5時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
はるねこ。(プロフ) - サクさん» いえいえ、、、!素敵なお話をありがとうございます!!思っていた通りで楽しく読ませて頂きました!これからのお話も楽しみです♪これからも応援しています!! (2019年8月24日 1時) (レス) id: 275c852316 (このIDを非表示/違反報告)
サク(プロフ) - やさん» リクエストありがとうございます!お話が満タンなので続編にて書かせて頂きますね!しかしすみません、少しリクエストの意味が汲めてないです汗 どちらがどちらに嫉妬するのでしょうか??理解不足で申し訳ありません! (2019年8月24日 1時) (レス) id: b15236861c (このIDを非表示/違反報告)
や(プロフ) - こんばんは〜いつも愛読しております!今回リクエストの方初めて送らせていただきます。夢主がリスナー設定の「嫉妬されて喧嘩する」お話が見たいです!いつでも大丈夫なので更新できるときによろしければ、、!応援しております! (2019年8月23日 17時) (レス) id: 8d18ba62e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:サク | 作成日時:2019年2月14日 8時