第无捌話『天夜』 ページ12
.
「……お前は俺のようになるな。俺と同じ轍を踏むな。……お前は優し過ぎるんだ、いつか己の身を滅ぼす事になるぞ」
「……大丈夫だよ。今のところは」
「なんだその根拠の無い自信。頭ゆるっゆるの奴と話すとこっちまで緩くなるわ」
「何だてめー喧嘩売ってんのか、クソォォ力強い!!
この、……………………ごめん、有難う、無知な私の我が儘聞いてくれて」
「なんだ、素直のところもあんじゃねえか。……もうこっちに来るんじゃねえぞ、でないと二度と目覚めなくなるからな」
「えっ怖。マジで?力技で来ちゃったようなもんだけど、結構危険だった?」
「下手したら一生意識が戻らない植物人間になるところだったな」
「怖ァァァ!!じゃあもう帰る!じゃあね、えっと………」
「
「………千里爺ちゃん、私を見守っててね!」
「へーへー。早く行け」
「オウ!」
光の元へ走る。
どんどん光が差す幅が狭くなる。
やばい間に合うか!?植物人間は回避したい!頭突きしてくれた炭治郎くんに申し訳が立たなくなる!
全力で走る。ようやく光の下に入ったと思えば、私の身体が宙に浮いた。
引っ張られる感覚がする。
ぐんぐんと上に身体が持ち上がっていく。
下を見ると、千里爺ちゃんがこちらを見て笑っていた。
「じゃあな、
……なんで今更フルネームで呼ぶの?
いや、そういえば、私。今の今まで自分の苗字を忘れていたような気がする。
何でだろう、兎に角今思い出した。記憶の奥底から引っ張り出されたような気がする。
私の名前は、天夜Aだ。
平成生まれの、高卒で就職しようとしていた、18の娘。
そして下でこっちを見ているのが、私の曾祖父ちゃんで、つまり私は別世界に来たんじゃなくて_______
光が消える。
私の身体は、この世界から消えた。
.
1320人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
社会人になる筈だった私の就職先は『鬼殺隊』と呼ばれる組織に決定しました。伍【...
金髪君に散々貢いで貰ってたら、いつの間にか形成逆転されかけた話。参【鬼滅の刃】
もっと見る
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
えのぐ(プロフ) - 初めまして!もうこのコメント欄みないかもですけど一応言っておきます…百弍話の最後「異性には厳しい」と書いてありますが同性では…?細かいかもしれませんが…!この作品大好きですん。更新頑張ってください…! (2019年9月18日 19時) (レス) id: 6a2a84fe35 (このIDを非表示/違反報告)
シアン(プロフ) - 今日1日で全部読んでしまいました()好きです!これからも更新頑張ってください! (2019年7月29日 20時) (レス) id: 8d130acbce (このIDを非表示/違反報告)
衣鶴奈(プロフ) - 夢主ちゃんが本当に面白すぎて1話ごとに必ず笑ってますwwめちゃくちゃ面白いです!更新頑張ってください! (2019年7月29日 11時) (レス) id: 8c5e0feeb8 (このIDを非表示/違反報告)
ニコ - コメント失礼します。この作品が面白すぎて、全然原作知識ないのに壱から1日で読んでしまいました!!番外編も含め、続きすっごく楽しみにしています!! (2019年7月27日 22時) (レス) id: 8f71767d1e (このIDを非表示/違反報告)
棒人間 - 初めまして。この作品、とっても面白いですね!たまたま見つけて読んだのですが、この作品で鬼滅の刃の夢小説に目覚めました。応援しています!頑張って下さい! (2019年7月25日 21時) (レス) id: 804948c577 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ぱんこ | 作成日時:2019年7月21日 9時