社会人になる筈だった私の就職先は『鬼殺隊』と呼ばれる組織に決定しました。弐【鬼滅の刃】

第近壱話「分析」 ページ24

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「清くん、清くぅぅぅん！！！いらっしゃいましたら大声でお返事くださいお願いしますぅぅぅ！！！」



走る、走る、無我夢中に走る。

一枚一枚襖を開けて確認するなんて面倒な方法は最早放り投げ、今はもう声を出して呼びかける作戦に出た。


廊下を駆け抜ける。

時々何処からか激しい音が聞こえる。恐らく誰かが鬼と戦っているのだろう。



炭治郎くんは確か怪我してるって言ってたな。肋と脚の骨が折れてるって……1番重症だな彼！！清くん見つけたら真っ先に助けに行こう。……彼の元なら妹ちゃんは心配無いな、心強い。


善逸くん……は、特に問題無さそうだな。肝っ玉が小さ過ぎるのがアレだけど、寝ればあの子は無敵だ。正直心配はしてない。いや嘘、一緒にいる弟くんを不安がらせていないかが心配である。


いのっち……は、うん、大丈夫だな。器物損害やら人に危害を加えてなきゃ良いんだけど。あの猪突猛進癖は治した方が良いと思うけど、彼の生い立ち上仕方の無い事なのだろうか？うーむ。




「………っあ、お姉さん……居るんですか！？」

「！！清くん、居る？」

「は、はいっ！居ます！近いです！」



声が聞こえる方へ足を運ぶ。

バン！と襖を開ければ、鼓を構えて座っていた清くんと目が合った。

見る見るうちに目に涙が溜まっていく様子の清くんを見て、何だか安心した私はホッと一息吐いた。



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