金髪君に散々貢いで貰ってたら、いつの間にか形成逆転されかけた話。【鬼滅の刃】

廿参、『受け入れて』 ページ24

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「それでも良い。俺が初めてじゃなくても良いから」

「………そんなにも誰かと事を致したいなら、遊郭にでも行けば」

「嫌だ」





「君が良いんだ」





腰に手を回され、優しく引かれた。
ぽすん、と彼の胸元へ飛び込む形になった。


彼の心臓の音が聞こえた。
凪のように落ち着いている。然し確かに聞こえる、力強く、静かなる鼓動。



「(本気だ。この子は本気で言ってるんだ)」



ようやく気付いた。
………いや、気付いていたけど、わざと目を逸らしていたのだと、理解する。



…………あ〜、これは。



「………善逸君」

「………」

「善逸君」

「……駄目？」





背と腰に回った腕の力が強くなった。




「……、……………、………………………い、…………良いよ」



「……！！え、ほんとに、本当に！？」



「…………うん」



彼の肩に(不可抗力ながらも)顔を埋めながらコクリと頷けば、彼の腕から解放された。

そしてガッと両肩を掴まれ、頰を赤く染めた彼と目を合わせた。



「嘘、じゃ、ないよね？」

「………うん。本当」



「………っ、………嬉しい、本当に嬉しい」



顔を俯け、彼は小さな声を零した。
肩を掴む手が震えている。


そしてまた、私を力強く抱きしめ、「有難う！！」と震えた声で叫んだ。











「(…………さて。どうしようか)」



嗚呼、思わず頷いちゃった……あ〜、どうしようか。
完全にノープランである。考えがあって頷いた訳ではない、勢いに押されて流されるままに容認してしまったのだ。



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