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「祥彰」
2人きりの時は彼女は決まって僕の名前を呼ぶ
同い年だし、気を使う仲でもない
それにこの時間は仕事じゃないから
「どう?美味しい?」
「うん美味しいよ」
「でしょ?ここのオムライス絶品なんだ」
「で、今日はどうしたの?」
また福良さんの話? と僕が茶化すと彼女の顔がみるみるとさっきまでの活気がなくなっていく
「A?」
「福良さんって、彼女いるんだね」
「え」
何故彼女が福良さんに彼女がいるって分かった?誰か漏らしたのか全然検討もつかない
伊沢さんとか?それともこうちゃん?
「見ちゃったんだ、私」
「福良さんが隠れてやけにニヤついてるから何かと思って気づかれないように後ろ通ってみたら」
「福良さんは、私の知らない誰かの横で満面の笑みで写真に写ってた」
「でもそれが、本当に彼女かどうかなんて」
「分かるよ」
「私には分かる」
「なんで…」
「だって、私福良さんのことずっと見てきたんだよ」
「福良さんが好きで好きで仕方なかった」
「でも、あの人の隣は私じゃなかったんだよ」
その途端、彼女の綺麗な目から大粒の涙がひとつ、またひとつとながれていった
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いろ(プロフ) - 続き!!!ありがとうございます!凄い楽しみにしてたので嬉しいです…!!! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ay(プロフ) - まめさん» まめさんありがとうございます。完全に自己満のお話ですが、そう言ってもらえてとても嬉しく思います。君がいるだけで幸せだ はもう少し続きますのでお楽しみに。 (2020年4月4日 11時) (レス) id: bb41346c1e (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - いつも楽しみながら見させてもらっています!どのお話もすごく素敵なのですが、特に『叶わなくたって幸せだ』シリーズが大好きです!これからも頑張ってください。 (2020年4月4日 9時) (レス) id: 27f3e6d9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ay | 作成日時:2020年3月21日 12時