友人Aのジレンマ - ymmt ページ43
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______ 僕はどうしようもなく、あなたを手に入れたかった
もう随分前から、こんなことを思うようになってしまった
でも、
「山本さん」
透き通った声で僕の名を呼ぶ彼女は
僕のことなんて全然見てくれないのだ
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もし仮に彼女がヒロインならば、
僕はいつまで経っても友人A止まりだ
じゃあ誰が主役になるんだって?
「福良さん」
お疲れ様です と誰にも見せないような笑顔で彼女が話す先は福良さん
彼女は、福良さんが好きだ
彼女が僕を友人A止まりにする理由はすべて福良さんだ
でもここで一つ、皆さんにあることをお教えしよう
福良さんには大好きで仕方ない、彼女がいる
彼女はそれを知らずに、福良さんのヒロインになろうかなんて思っている
僕が彼女の、報われない恋を応援し続けるか
はたまた福良さんを諦めさせて僕を好きになってもらうか
どちらも僕には選択することができないだろう
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「山本さん」
「お昼、食べに行きませんか?」
とある日のお昼休み
僕はお昼をその辺で買って済ませようと思っていた矢先、彼女に誘われる
「いいですよ」
「ありがとうございます」
私、いいところを知ってるんです と彼女が微笑んで僕の腕をつかみ歩き出した
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いろ(プロフ) - 続き!!!ありがとうございます!凄い楽しみにしてたので嬉しいです…!!! (2020年4月17日 11時) (レス) id: 5fbef9d1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ay(プロフ) - まめさん» まめさんありがとうございます。完全に自己満のお話ですが、そう言ってもらえてとても嬉しく思います。君がいるだけで幸せだ はもう少し続きますのでお楽しみに。 (2020年4月4日 11時) (レス) id: bb41346c1e (このIDを非表示/違反報告)
まめ(プロフ) - いつも楽しみながら見させてもらっています!どのお話もすごく素敵なのですが、特に『叶わなくたって幸せだ』シリーズが大好きです!これからも頑張ってください。 (2020年4月4日 9時) (レス) id: 27f3e6d9c2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ay | 作成日時:2020年3月21日 12時