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「阿部ちゃん、ちょっとでもいいから食える？あと翔太が薬くれたから食べたら飲んで」
おかゆと薬を持っていけばかなりぐったりしつつも上半身を起こしている阿部ちゃんがいる。お椀を渡すととりあえず受け取ってくれたものの、なかなか進まないようで。
「……はぁ」
「だいじょぶか？」
「はは、きっつー……」
康二の声掛けに苦笑いを零す阿部ちゃん。多分声出すのもしんどいだろうに。
「康二、飯食ってきたら」
相変わらず心配そうに阿部ちゃんを見つめる康二に声をかければそれに反応したのは予想通り阿部ちゃん。「食べてないの…？」と掠れた声で呟くとそれを聞いた康二はバツが悪そうに下を向く。
「もしかして…誰かしらずっとついてる？そんな…ほっといていいのに」
「あー、いや。康二がずっといたから」
俺の思った通りに阿部ちゃんは康二に食べてきなよと促し、しぶしぶと言った形で康二はこの部屋を出た。二人きりになった中でキツそうにゆっくりとおかゆを口に運ぶ阿部ちゃんをしばらく見つめていると今度は不思議そうに俺を見た阿部ちゃん。
「……なに？」
「いや、ちゃんと食ってるか見張り中」
そう言うと明らかに不服そうな顔するから、少し笑って嘘だよって彼の手からお椀を取った。多分もう食べれないだろう。代わりにコップを渡して薬を出してやれば「ありがと…」と言ってそれを流し込んだ阿部ちゃん。
ついでにおでこの冷えピタを変えてやると「アラサーの男が何をされて…」と恥ずかしそうに言いながら横になった。そうか、彼ももうアラサーなのか。見えないな。俺もだけど。
「アラサーでもそんな高熱出したら他人の手借りなきゃ無理だろ」
「……ふっかに世話されるとは思ってなかったよ」
「バディんときよくあったでしょ」
「ここまで酷くなかったけど…」
さすがに一緒に住んではいなかったからこんなザ・看病はしたことないけれど。事件によっちゃ夜遅くまで働く事もあったし休みがなかった時期もあった。それが重なってお互いがどことなく身体の調子が悪くなることは珍しいわけじゃなく。
その度にお互いにちょっと寝ろ！だのこれだけでも食え！ってお世話しつつされつつ。若さゆえに無理をしてばかりだったあの頃にもし一人だったらと思うと今でも怖くなるほどだ。
そんな時期を共に過ごしてきたんだ。
二年ほど別の場所に居たって、その時間が無くなることはないはずなのに。
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ぽぷら(プロフ) - 美里さん» 美里様。お読みいただきありがとうございます！お返し遅れてすみません💦楽しんでいただけてるようでとっても嬉しいです。完結までよろしくお願いします(^^) (2023年3月31日 16時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - ayaさん» aya様。いつもありがとうございます！お返し遅れてすみません💦コメントしていただいた時よりだいぶお話が進んでますが楽しんでいただけてますでしょうか(^^)やっとこラストスパートですのでぜひ完結までよろしくお願いします！ (2023年3月31日 16時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
美里(プロフ) - 既にずっと面白いですが更に面白い展開になってきてわくわくそわそわです！いつも楽しく読ませていただいてます(^^)これからも応援してます！！ (2023年2月18日 22時) (レス) @page36 id: aee62fe4fc (このIDを非表示/違反報告)
aya(プロフ) - 今回のお話ものめり込んで読んでいます！1人ずつ仲間になっていく感じも大好きです！ヒヤヒヤドキドキのシーンでおあずけ〜(°▽°)みんなどうか無事でー！！ (2023年2月12日 19時) (レス) @page17 id: ff23500b61 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - 萌葱さん» 萌葱様。コメントありがとうございます！引き続きお付き合いいただければ幸いです(^^) (2023年2月12日 15時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2023年2月7日 21時
