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「えと…実家帰ったりしないの？」
「すぐ春休みだし、いいかなって」
「そっか…うん、そうだよね」
「Aちゃんもでしょ？」
「まぁそんなとこかな」
さっき目黒くんが口にした苺を私も食べた。
甘いけれど、何だかいつもより酸っぱさを感じたような気がして。
「でも俺Aちゃんいなかったら入れてないよ」
「……ん？」
「シフト出すの早かったよね？」
「え、まぁ…今年は稼ごうって思ってたから」
「実家に顔出せーって言われてたんだけどね。こんなチャンスないと思って」
目黒くんは最後の一口を口に入れる。
ごちそうさま、とフォークを置くとまだ残ってる私のケーキを見た。
「クリスマスに好きな子とケーキ、完璧だよね」
そのまま上へと動いた目線。
バチっと合ったその目からなぜか逸らすことができなくて。
彼の発言の意味を理解するのに数秒かかった。理解してもなお分からなかったけど。
「この年末で勝負かけようと思ってさ。だからよろしくね、Aちゃん」
休憩中に見たシフト表。
そして今までの彼の発言の真意。
全てが頭の中で合致した途端、顔が湧き上がるように熱くなる感覚がして。
今まで向けられた爽やかな笑顔を目の前の彼はいつものように向けているけれど。
その笑顔を受けた自分の心臓が高鳴っていたのは
きっと、初めてだった。
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ぽぷら(プロフ) - なおさん» コメントありがとうございます！かなりお返しが遅れてしまってすみません💦楽しんでいただけたようで嬉しいです(^^)こちらこそありがとうございました！ (7月14日 1時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
なお(プロフ) - ラウ担です。ラウちゃんがほんとにラウちゃんらしくて、ずっとラウちゃんの声が脳内再生されていて幸せでした！素敵なお話をありがとうございます！ (5月6日 22時) (レス) id: 61924ce533 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2021年11月30日 23時
