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「あ、やっと戻ってきたー。佐久間さん1人で寂しかったんだぞー」
私達を見て小声ながらも明るい声で話しかけてきた佐久間さん。私の方を見ると少し驚いたような顔をしたけど、すぐにニコっと笑ってAちゃんお仕事頑張ったんだねーとまた頭をよしよしと撫でられる。
「教学に報告した子、Aちゃんの事知ってたみたいで。そのおかげでその子もリラックスしてくれて色々教えてくれたよ」
「へー！そうなんだ！本当に先輩だ！」
佐久間さんの明るい声、聞いてるだけで元気になってきそう。さっきの阿部さんが言った佐久間に元気にしてもらおーっていうのは冗談ではないってことが分かる。
「なんか動きあった？」
「いや、誰も来ないしくる気配もない。というか、少しこの辺り歩いたんだけどゼミ活動表みたいなのがあってさ。それ見たら今日ってどこのゼミもやってないみたいなんだよね」
佐久間さんがスマホを取り出して写真を私たちに見せる。それは各ゼミがいつどこの部屋を使いますよ、という表らしく。確かに今日の日付にはどこのゼミも活動はしていないっぽいし施設の使用もないみたい。
「やけに静かだしね、この棟」
「……さっき聞いた話だとさ、その変な声が聞こえたのは研究室じゃないらしいんだ。下の階の奥の資料室って言ってて。下の階は行った？」
「いや、ここの階からは離れられないと思って。行ってみようか」
佐久間さんが私の手を取って歩き出す。
私は佐久間さんの声に元気になったとは思ったものの、さっき心底不安な気持ちになったからかその場所に行くのが億劫で。素直にその手を握り返したらAちゃんと学校デートだ！なんて言う。こんなところでデートなんてごめんだけどどうも怖くて離す気にはならなかった。
階段で下の階に降りるとさっきの階よりもさらに暗い気がして何だか不気味。まだ全然外は明るいはずなのに夜なんじゃないかと思うくらい。
「うわぁ、人気ないねぇ」
「この階は物置とかそれこそ資料室とかがメインみたいだね。講義室とか学生が使うような場所はなさそう」
「…各学部棟にあるんです。学生はほとんど使わないので私も心理棟のですら行ったことない」
「だよねぇ、それならもっと電気とかつけるだろうしねぇ」
必要最低限の電気しかないこの場所を歩く。
資料室は本当に奥の奥みたいで。
「……怖い」
「先輩大丈夫っすよ！俺がついてるんで！」
佐久間さんの明るい声が本当に場違いだ。
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ぽぷら(プロフ) - onceさん» お読みいただき、そして温かい応援のメッセージありがとうございます(^^)頑張ります！ (2021年8月2日 15時) (
レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
once - すごく面白いです！これからも頑張ってください！ (2021年7月31日 14時) (レス) id: d9ffc008c9 (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - はちの玉雪さん» ただいま帰りました！！笑 いやーお待たせいたしました。7人の探偵さん達をどうぞよろしくお願いします。笑 (2021年7月23日 13時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
ぽぷら(プロフ) - みーさん» お読みいただきありがとうございます！！さぁ、それが今後どうなっていくのか…笑 私もどうなるのか分かりません！笑 (2021年7月23日 13時) (レス) id: 0e689a64ff (このIDを非表示/違反報告)
はちの玉雪(プロフ) - おかえりなさいませ、「キミを持っている」の心境でお待ちしておりました(笑) これからの展開を、楽しみにしております。 (2021年7月22日 20時) (レス) id: ef0b5894b5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぽぷら
| 作成日時：2021年7月13日 22時
