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『...え、いや、帰るのは結構ですけどなんで私まで？』
「決まってんだろ、これが俺の名案ってヤツだからだ」
『あぁ...要するに私がその傘持ち帰るって事ですか、名案でもなんでもないですね』
わざわざ万事屋まで行って帰ってこなければならないのだから、結局私が損することに変わりはない。
本当にろくでもない話だ。
でも今更反対するのもなんだか面倒くさいので、仕方なく旦那の迷案に従う事にした。
『じゃあ傘取ってくるんで、その手離してくださ...』
しかし私がそのまま逃げるつもりだとでも思っているのか、旦那は頑なに腕を離そうとしない。
このまま埒が明かないのも困るので「旦那、心配性にも程がありますよ」と一声かけてみる。
「...何言ってやがる」
『何って、旦那が束縛激しいから...」
「こんのドあほ、そうじゃねぇよ」
ちょっとふざけただけなのに旦那の手加減無しのグーパンチが脳天を直撃。
言葉の暴力に対して物理的な暴力返すってどう考えても理不尽すぎやしないか。
頭を擦りながら痛みと共にそんな意味も込めつつ、旦那をギロりと睨むと。
「...傘なら、ここにあんだろーが」
『...え、』
旦那がついにアホな事を言い出した。
あまりの馬鹿さ加減に普段馬鹿な私さえも拍子抜けしてしまう。
『いや確かに、ありますよ。
けどそれは旦那の分であって、私のじゃ...』
「だーッ、お前ほんとアホ！！！
少しくらい分かれよ！！！」
『はぁ！！？ アホは旦那の方でしょうが！！！
この状況下で何を分かれって言うんですか！！！』
「分かるっつーか、ちょっとは察しろこの大馬鹿め！！！」
『分かれとか察しろとかマジで意味分かんないんですけど！！！』
負けじと言い返す私に、旦那は本日2度目のため息をつく。
子供じみた言い合いにもはや呆れているらしい、その証拠にいつも以上に目が死んでいる。
何十年この世界で生きてきたって、私も旦那もまだまだ子供のようだ。
雨のせいか、それがやけに虚しく思える。
そんな私の前に、あの可愛いらしい傘が傾けられて。
「......しけたツラしてんじゃねェよ、さっさと入りやがれ」
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スージー・ズー - すみません！間違えました！銀ちゃんサイコー！って書こうとしたんですけど…笑 (2017年8月10日 21時) (
レス) id: 277f6daa72 (このIDを非表示/違反報告)
スージー・ズー - んサイコー！ (2017年8月10日 21時) (レス) id: 277f6daa72 (このIDを非表示/違反報告)
きょう - めっちゃ面白いです！！！銀ちゃんかわいい(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o))) (2017年5月18日 21時) (レス) id: 667d20a7e0 (このIDを非表示/違反報告)
気空(プロフ) - 漆黒のラーメンさん» ありがとうございます!! 頑張りますね( ´-` )*ﾟ (2017年4月1日 12時) (レス) id: f4d2ff8c45 (このIDを非表示/違反報告)
漆黒のラーメン - クッソおもしろいです!!!!! 頑張ってください！(*´∀｀) (2017年3月31日 19時) (レス) id: dd18b39158 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：気空
| 作成日時：2017年3月20日 18時
