「あの男には気を付けて」 (ページ12)

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ヘチャンくんページ12

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「えっ、ヘチャン、くん」

ヘチャン「うん。ヘチャンくんだよ」

「と、隣なの？」

ヘチャン「そうみたい。あ、わざとじゃないよ？たまたまだからね」

「…？」

ヘチャン「えーっと、〖偶然〗？」

「あ、そうなんだ」

ユナとイェリが戻ってきたらバレて大変なことになりそうだなってひとりでドキドキしてたけど

ふたりが帰ってきたのは照明が落とされてからで、ヘチャンくんたち四人には気付いていないらしい

韓国語はまだ理解できない方が多いから映像だけを流れるように見ていると隣からいい匂いがする

ヘチャン「？食べる？」

「(ううん)」

ヘチャン「ふっ(笑)」

小声でのそのやり取りは聞こえるか聞こえないか、

ヘチャンくんが食べてたポップコーンとっても美味しそうだけどいらないって首を振ったのに

ヘチャンくんは柔らかく笑って私の右手に三つポップコーンを乗せてくれた

「…あの、ありがとう、」

ヘチャン「…」

「っ！！」

ユナたちがヘチャンくんに近付くなって言ってた理由よく分かった。今の一瞬で。

だって、だって

お礼言っただけなのに頭撫でられるんだもん、

今日初めて話してそんな人いる？！なんて思いながらこの人は例外なのかもしれない…

ユナ「はっ？！なんであんたら隣に座ってんのよ！」

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