コーネリウス・ファッジ06 ページ45
「ハーマイオニー！！」
バンッと医務室の扉が悲鳴をあげて開かれた。
その凄まじい音と叫び声にマダム・ポンフリーは身体を震わせたが、その主がセレナだとわかると眉を顰めるだけに留めた。
そんなマダム・ポンフリーの近くには、固まった生徒が二人ベッドに横たわっていた。
どちらも女子生徒。
その片方は、セレナが大事にしていた初めての女友達、姉のように慕うハーマイオニー・グレンジャーがそこにいた。
「ハーマイオニー...」
セレナはハーマイオニーに近づき、立ち尽くした。
吐く息は震え、酸素が脳に届いてないのか何も考えられなかった。
キィ...と控えめに扉の開く音と共に、置いていった三人が入ってきた。
ハリーとロンはマクゴナガルから説明を受けたのだろう、ハーマイオニーにゆっくりと近付いた。
「ハーマイオニー！」そう呻くロンを慰めるようにハリーは背を撫で、心配そうにセレナの顔を覗き込んだ。
「セレナも我慢しなくていいんだよ？」
セレナはそれでも泣くことは無かった。
ただ、ハリーの手をぎゅっと握りしめた。
「二人は図書館の近くで発見されました。それと一緒にこれも...」
マクゴナガルの手には、見覚えのある鏡の割れたコンパクトミラーが収まっていた。
かつて蓋裏に空の様子が映し出されていたそれは、ロンとハリーも見たことがあった。クリスマスの日に、三人でプレゼントを見せ合ったことがあったからだ。
「これ、セレナからのクリスマスプレゼントだよね？」
「ええ、そうね」
セレナの肯定的な言葉に、マクゴナガルは哀しさを目に宿しこれ以上の追求は無意味だと、三人をグリフィンドール寮へと送った。
寮に着くと、寮生を談話室に集めたマクゴナガルが警告文を読み上げた。
夕方六時までに寮に戻ること、授業やトイレには先生が引率すること、クィディッチの試合や練習は延期、活動の禁止...。
最後にマクゴナガルは疲弊したように言った。
「犯人に心当たりがある生徒は申し出るよう強く望みます。このまま犯人が捕まらないかぎり、学校を閉鎖せざるを得ません」
マクゴナガルが談話室から出ていった後、フレッドやジョージの親友である《リー・ジョーダン》が演説するように語り出した。
「先生方はだーれも気付かないのか？今回のでグリフィンドールが二人、レイブンクローが一人、ハッフルパフが一人...スリザリンはみんな無事だ！スリザリンの継承者、スリザリンの怪物...どうしてスリザリン生を追い出さないんだ！」
その声に頷きパラパラと拍手が起こる中、それを横目にセレナは一人自室へと戻った。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
