重大秘密の日記05 ページ34
「ほら、言ってたら来たわよ！」
どこか嬉しそうなハーマイオニーと対照的にセレナはげんなりとした表情を浮かべていると、小人が叫んだ。
「オー、貴方にです！アニー・ポッター！」
「へ？僕？！」
「らしいわよ、アニー」
愛を囁く相手が自分では無いとわかった途端、セレナはハリーの肩に手を置き揶揄うように笑った。
ハリーはそんなセレナに不貞腐れた顔でやめてよと呟いたため、セレナはからかい過ぎたと謝るとハリーはだったら耳塞いどいてと注文した。
ざわつく螺旋階段の上から一年生が誰が犠牲になったのか覗き込み、下にいる他寮の生徒も相手があの「ハリー・ポッター」だと知り上へと押しかけた。
そんな生きの詰まるような狭い廊下にも関わらず、小人はハリーに愛を歌った。
「あなたの目は緑色、青い蛙の新漬けのよう
あなたの髪は真っ黒、黒板のよう
あなたがわたしのものならいいのに
あなたは素敵
闇の帝王を征服した、あなたは英雄」
歌い終えると小人は満足したのか、次の目標へとまた走り出した。
塔全体に笑い声が響く中、ハリーはセレナに目を向けた。
耳を塞ぐのを忘れ呆然としてるセレナにハリーはどうかした？と尋ねると、セレナはきゅっと胸元を握り締めた。
「よく分からないけど...そうね。私の方が絶対あの歌よりもいい歌詞が書けると思うわ」
「じゃあ耳塞がなかった代わりに、今度歌ってね」
少し気分が良くなったのか嫌味のようににっこりと微笑んだハリーに、セレナは頷く他なかった。
そんなセレナに気を良くしたのか、ハリーは日記を取りだした。
「これで授業中こっそりと書いても...」
「授業中は真面目になさい」
ハーマイオニーがハリーの頭に手刀を落とした。
楽しそうな雰囲気に包まれる中セレナがふと上を見上げると、真っ青な顔したジニーがハリーの持つ日記を見つめているのに気がついた。
ジニーのブラウンの瞳が揺れ、セレナと目が合うと慌てて顔を逸らして去ってしまった。
「どうかした？」
「...いいえ、なんでもないわ。早く教室に行きましょ」
廊下での騒動があったため、授業も皆が座り次第始まった。
今日習うのは、決闘クラブでも出てきた武装解除呪文《エクスペリアームス》の理論である。
薄暗い部屋の中、ハーマイオニーは必死にフリットウィックの話す内容を書き写し、ロンはのそのそと板書していた。
隣同士になったハリーとセレナは、愛こそ囁いては無いものの《日記》についてコソコソと話し合っていた。
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レン(プロフ) - 葵さん» 葵さんコメントありがとうございます！コメント頂けるだけで励みになります✨️GW明けたので更新頑張っていきます！ (5月8日 7時) (
レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
葵 - とっても面白いです！更新頑張ってください！（文章短くてすいません） (5月6日 20時) (レス) @page34 id: 20e1982af2 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - みーさん» みーさん、コメントありがとうございます！これからも執筆頑張ります！！ (5月1日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
みー - むちゃくちゃサイコーです！ (4月29日 20時) (レス) @page32 id: 3d403f2132 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - レイさん» レイさん、コメントありがとうございます！出来るだけ違和感が出ないようにと心掛けてるので嬉しいです☺️これからもよろしくお願いします！ (2023年4月24日 6時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年3月18日 7時
