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物語の始まり06 ページ6

「どうだ、決まったか」
「はい、父上。何かほかの杖と違って真っ白ですが、この杖が私の杖らしいです」
「…ローズも変わった色だったと聞く。ウィンクルム家はそういうものなんだろう」

セブルスの言葉に不安だった心はすっかり晴れた。
何より母と似た物が得られたことに、初めて繋がりがもてたのだと実感したからだ。

心の余裕が出来たのか、セレナはふとセブルスの手荷物を見た。
オリバンダーの店に入る前になかった大きめのそれは、先程からカチャカチャと音を立てている。

聞こうか聞くまいか悩んでいたが、セレナはセブルスの「少し甘いものでも食べないか」の一言に、質問よりもその問いに返事をした。
…もちろん「はい」だ。





甘いものに絆され家に帰ると、漸くそれは渡された。

「父上、これは一体…?」
「これはウィンクルム家に代々遣える、梟の代わりのものだ。ローズもこの親を飼っていた。…しかし、ローズが居ないため我輩が育てる訳にも行かず、《魔法動物ショップ》で預かってもらっていたのだ」

開けてみろと促され布をそろりと捲ると、そこには静かに目を瞑って佇むベンガルワシミミズクがいた。
じっと見つめると、片方の目だけ開けてこちらの様子を伺っているのか微動だにしないそれに、セレナはニコリと笑みを浮かべた。

「この子、オレンジ色の目をしていますね。…かっこいい」
「その子に名前をつけてやれ。ちなみにローズの飼っていたものは目の色に因んで《オニキス》と名付けていた」

セブルスの言葉にもう一度ワシミミズクの目を見る。
オレンジ色の目がキラキラと輝いているように見えた…。


「《カーネリアン》にします。瞳がオレンジ色なのもそうですが、父上の教えの一つ《友を裏切るな》に準えて、カーネリアンの石の意味でもある深い友情という意味を込めて…」


カーネリアンと名付けられたワシミミズクと目を合わせると、応えるように片羽を広げた。
どうやら気に入ってくれたようだ。

そんな様子をセブルスは、愛おしく見守りながらも直ぐに表情を固くしセレナを呼んだ。
セブルスの真剣な表情を見て察してしまい、グッと溢れ出す感情を堪える。



ーーーきっと、あの事だ。

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レン(プロフ) - 潤華さん» 潤華さん、初コメありがとうございます!お褒めの言葉嬉しいです☺️引き続き、応援よろしくお願いします! (2月5日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
潤華 - とっても面白いです!!!♡♥ (2月4日 20時) (レス) id: 9eceefbc71 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - カケオレさん» コメントありがとうございます!この時代にもニュートが居たので是非からませたいと欲望が出てしまいました笑今後も出てきますので楽しみにしててください! (2023年3月20日 21時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ニュートが出てきた瞬間叫んでしまいましたよ (2023年3月20日 7時) (レス) @page11 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます!遅ればせながら修正致しました(^^) (2023年2月10日 20時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レン | 作成日時:2022年7月3日 9時

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