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物語の始まり05 ページ5

「やあやあ、これはこれは…私は幻を見てるかのようじゃ」
「…どういう事ですか?」
「君の髪や目の色はローズさんに似ているのに…いやはや」

それ以上は語らないと言うように続け様に「杖腕は?」と聞くため、セレナは質問する暇を与えられなかった。

そう、育ての親であるセブルスに聞いても、彼は実母のローズのことは口にしても父親の話は一切口にしなかった。
最初は知らないのかと思ったのだが、自分のとある行動や言動に嫌悪感を示すのだから、彼にとって実父は嫌な対象なのだろうと薄々感じていたのだ。
その事をわかっていたから、知りたい欲求を抑えて聞くことを躊躇っていた。

しかし、目の前に実父の事を知っていそうな人物が初めて現れたのだ。この機を逃したくない…。

身体のあちこちを巻尺で測られながら、セレナは探り探りに質問した。

「母の杖は確か、本体はブドウでセストラルの尾毛だとお聞きしました。父の杖は覚えてらっしゃいませんか?」
「…確か、本体はブドウで芯はドラゴンの心臓の琴線じゃったかな」
「ドラゴンの心臓の琴線は気まぐれで扱いづらいとお聞きしますが、私の父も似たような人でしたか?」
「…杖のことをよく知っておられる。一年生になる者に初めて聞かれた質問じゃ」

決して父のことを話すまいとする口振りに、セレナは身を引き大人しくする事にした。


「ではお父上とお母上と同じ、ブドウとユニコーンの毛、三十センチ」

ドンッパリーンッ

「…すみません。不可抗力です」
「違うようじゃ…では次」

このやり取りを何度も何度もーー十回を超えたあたりから数えるのをやめてーー繰り返したが、どれも当てはまらずセレナは困惑し、オリバンダーは奥の方へと消えていった。

まさかこんなに時間のかかるものだったとは…。

セブルスの判断は正しかったとセレナは溜息をつき、割ってしまったガラスたちを片付けていると、暫くしてオリバンダーが白い箱を持って奥から出てきた。


「オリバンダーさん、これは…?」
「これは、私が珍しく気まぐれに合わせてみた組み合わせの杖じゃ…《シラカンバにマンティコアの毛、三十六センチ靱やか》」

箱を開けると、白い杖が入っていた。
オリバンダーによって気まぐれに作られたという杖に少しの怪しさを感じながらも手に取ると、すんなりと手に馴染み力が溢れてくるような感覚を感じた。

「レパロ・マキシマ」

呪文を唱えると、割れたガラスや爆破された本などがみるみるうちに治っていった。

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レン(プロフ) - 潤華さん» 潤華さん、初コメありがとうございます!お褒めの言葉嬉しいです☺️引き続き、応援よろしくお願いします! (2月5日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
潤華 - とっても面白いです!!!♡♥ (2月4日 20時) (レス) id: 9eceefbc71 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - カケオレさん» コメントありがとうございます!この時代にもニュートが居たので是非からませたいと欲望が出てしまいました笑今後も出てきますので楽しみにしててください! (2023年3月20日 21時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
カケオレ - ニュートが出てきた瞬間叫んでしまいましたよ (2023年3月20日 7時) (レス) @page11 id: 1b32a494c8 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - †NANA†さん» ご指摘ありがとうございます!遅ればせながら修正致しました(^^) (2023年2月10日 20時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レン | 作成日時:2022年7月3日 9時

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